2016年

11月

17日

第192回国会 総務委員会 第7号

○竹内委員長 次に、輿水恵一君。

○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。

 本日は、質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 早速ですが、法案の質疑に入らせていただきます。

 今回の改正案なんですけれども、育児や介護を行う地方公共団体の職員の職業生活と家庭生活の両立を一層容易にするために、育児休業等の対象となる子の範囲の拡大、また、介護休業の分割取得、介護のための所定労働時間の短縮措置、介護休業を申請できる非常勤職員の要件の緩和、さらに、それらを担保するために職員の相談に応じ適切に対応するために必要な体制の整備などを進めるものであり、少子高齢化社会が進展する中で、適切な改正であると思っております。

 ここで、改正法案の施行期日が来年の一月一日となっております。各地方団体においては、法案成立後速やかに育児休業条例や勤務時間条例等さまざまな改正を行う必要があります。

 そんな中で、現場の負担を少しでも軽減するために、総務省としてできる限りの支援を行う必要があると思いますが、どのような取り組みを考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 お答え申し上げます。

 本法案については、昨日成立いたしました国家公務員に係る改正法と同じく、既に成立している民間労働法制に係る改正法と同様に、来年の一月一日を施行期日としており、法案成立後、地方公共団体においては速やかに条例改正を行っていただく必要がございます。

 総務省といたしましては、各地方公共団体において関係法律が改正されることを想定して必要な準備が行われるよう、これまで人事院の勧告や意見の申し出について会議の場等を通じて情報提供を図るとともに、法案の閣議決定後、改正法案の周知を行ってまいりました。

 さらに、法案が成立した後には、国家公務員に係る制度も踏まえて速やかに条例例を作成し地方公共団体に示すなど、円滑な条例改正に向けて必要な助言、情報提供を行ってまいります。

 以上でございます。

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 地方公共団体がしっかりと条例の改正が進められるように、フォローをよろしくお願い申し上げます。

 それでは、法案の中身について確認をさせていただきたいと思います。

 介護休業の分割取得について、今回の改正では、急性期の対応のみならず、介護の開始から終了まで、介護施設間の移動、病院への入退院、さらに、介護の状況の変化、みとりの時期などの場面に対応した休業のニーズに応えるために、介護休業取得可能期間を三つの期間に分割して取得できるようにするものでございますが、ここで、介護が必要な場合というのはさまざまなケースが考えられると思うわけで、三つではなく四つとか五つとか、状況に臨機応変に対応する必要があるのかというふうに想像されるわけでございます。

 今回、介護休業の取得を分割できる回数を三回とした根拠についてお聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 介護休業の三回までの分割取得は、さきの通常国会で成立した民間労働法制において措置されたものであります。

 その際、分割回数が三回とされた理由は、介護のために一週間以上連続して仕事を休んだ経験のある労働者が仕事を休んだ回数の実績を見ると、三回までが約九割を占めること、要介護状態が生じた際の介護体制の整備等の介護の始期、介護施設間の移動等の中間期、要介護者のみとり等介護の終期にそれぞれ対応できるようにするという観点によるものと承知をしております。

 国家公務員に係る制度の改正法において、民間労働法制の改正内容に即して介護休業を三回まで分割して取得できることとされたことを踏まえ、地方公務員についても、これと同様に三回まで分割して取得できることとするものであります。

 以上でございます。

○輿水委員 ありがとうございます。

 実際の実績に基づいてこのような形に決められているということがよくわかりました。

 次に、介護のための所定労働時間の短縮措置について伺います。

 今まで、小学校就学までの子供を養育するために、一日につき二時間を超えない範囲内で部分休業制度が設けられていましたが、介護についてはありませんでした。今回、介護を必要とする三年の期間において所定労働時間の短縮措置が受けられることとなるわけでございますけれども、実際に介護が必要な期間や状況の変化を予測するのは難しい中で、三年を超えて長期化することも考えられます。

 この介護のための所定労働時間の短縮措置について、なぜ三年の期間内としたのかについてお聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 民間労働法制における所定労働時間の短縮措置等は、働きつつ介護を容易にするために措置されたものであり、その期間については、主たる介護者である雇用者の平均在宅介護期間が約三十四カ月であること、介護離職の約八割が介護開始から三年までの間で生じていることを踏まえ、三年とされたと承知しております。

 これを踏まえ、国家公務員に係る改正法において、いわゆる介護時間の期間が民間労働法制に即し三年とされたところであり、地方公務員においても同様の期間とするものであります。

 また、今回の改正では、三年にかかわらず、介護が終了するまでの期間、介護のために所定外労働を免除する制度を新たに創設しております。

 介護を行う職員については、在宅や施設の介護保険サービスを活用しつつ、これらの支援制度も利用することによって、仕事と介護の両立を図っていただくことを想定しております。

 以上でございます。

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 最初の三年に結構集中しているということでこういった形になっている中で、柔軟な対応もできるということで、よくわかりました。

 また、この介護のための所定労働時間の短縮措置において、一日二時間を超えない範囲とした理由は何か。半日、四時間など、より柔軟に勤務することができるよう、短縮できる時間を拡大すべきではないかというふうにも思うんですけれども、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 国家公務員に係る介護のための所定労働時間の短縮措置は、人事院の調査では、民間企業においては一日につき短縮できる期間を二時間以内とする企業が七割以上であること、育児のため一日につき二時間を超えない範囲で勤務しないことができる育児時間制度との均衡を図る必要があることから、一日につき二時間を超えない範囲とされております。これを踏まえ、地方公務員についても同様の範囲としたものであります。

 なお、本制度とは取得期間が異なりますが、地方公務員の介護休業については、国家公務員の取り扱いと同様、一日当たり連続した四時間の範囲内で時間単位で取得することができ、介護休業の活用によっても柔軟な勤務形態が可能となっております。

 以上でございます。

○輿水委員 ありがとうございます。

 まさに介護休業との組み合わせによってこういった柔軟な働き方もできるということで、よくわかりました。

 ここで、実際の運用、これはいいことなんですけれども、実際運用されなければなかなか意味がないのではないか。

 公務の運営に支障があると認められる時間を除き、任命権者がこれを承認しなければならないということでございますが、各地方公共団体におけるこの改正法に基づく措置や対応が適切に実施されるための、運用の基本となる考え方を総務省としても示すべきと考えるわけでございますが、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 本法案成立後、地方公共団体においては速やかに条例改正等を行っていただく必要がございます。このため、総務省といたしましては、条例を定める際の参考としていただくため、国家公務員に係る制度を踏まえた条例例を作成し、速やかに地方公共団体に示してまいります。

 また、主に運用に係る事項を規定する人事委員会規則についても、今後人事院が作成する人事院規則や運用通知について速やかに地方公共団体へ情報提供するなど、地方公共団体において適切な運用が図られるよう引き続き努めてまいります。

 以上でございます。

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 地方公共団体、人がもうぎりぎりの中で頑張っている中で、そういったところもしっかり配慮をされて、必要な方に必要な措置がなされるようにぜひよろしくお願いを申し上げます。

 続きまして、今回の法案の中で育児休業の対象となる子の範囲についてということで改正がありまして、子の範囲が拡大されたわけでございますが、特別養子縁組の監護期間中の子供及び養子縁組里親等に対象を拡大している。

 しかし、現場では里親として頑張っている方も数多くいるわけでございまして、どのような議論を経てこの結論に達したのかについてお聞かせ願えますでしょうか。

○高原政府参考人 民間労働法制におきましては、これまで育児休業の対象は法律上の子となっておりましたが、平成二十七年三月に総務省行政評価局長から厚生労働省雇用均等・児童家庭局長宛てに特別養子縁組の監護期間についても法律上の子に準じて育児休業の対象とすべきとのあっせんが出されたことを踏まえ、労働政策審議会で協議が行われた結果、特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子について育児休業等の対象とする改正が行われたところであります。

 これは、育児休業は労働者が事業主に申し出ることにより休業することができる大変強い権利であること等に鑑み、法律上の親子関係を結ぶ前提として、児童を養育しており、法律上の子に準ずる関係にあると言える者を対象とすることが適当であるという考え方によるものと承知をしております。

 地方公務員におきましても、民間労働法制あるいは国家公務員に係る改正に準じて、特別養子縁組の監護期間中の子及び養子縁組里親に委託されている子等に限って対象を拡大したものでございます。

 以上でございます。

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 法律上の子に準ずる、そういう基準の中で今回子の範囲の拡大がなされたということで、理解をさせていただきたいと思います。

 こういう形で法改正もあるんですけれども、今回の目的である職員の職業生活と家庭生活の両立という視点では、今、民間企業あるいは総務省内でも進められているテレワーク、これも一つの選択肢ではないか、このように考えるわけでございます。

 そこで、地方公共団体における育児や介護に応じた働き方改革のためにも、今後はテレワークも積極的に推進していくことも有意義であると思います。地方公共団体における現状の取り組み、また今後総務省としてどのように対応していこうと考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

○原田副大臣 お答えを申し上げます。

 時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を可能にする、委員も政務官のときに熱心に取り組んでこられたテレワークは、子育て世代やシニア世代、障害のある方も含め、国民のライフステージに応じ、自宅や地域で生活スタイルに合った働き方を実現できる、働き方改革の有効な手段であります。

 地方公共団体においても、例えば、佐賀県では、平成二十年一月に全国に先駆けて在宅勤務制度を導入し、平成二十五年度からはサテライトオフィスの設置やモバイルワークの導入などテレワークを拡大しておるほか、広島県においても、平成二十五年から在宅勤務制度を導入して、その後も、モバイルワークや職員のライフスタイルに応じた勤務時間の割り振りの変更を可能とするなど、テレワークの先進的な取り組みが進められておるものと認識をいたしております。

 総務省としても、テレワークの普及に向け、テレワーク導入推進セミナーの開催、テレワーク導入に向けたアドバイスを実施するテレワークマネージャーの派遣、地方公共団体における先進的なテレワーク導入事例の紹介などを行っておるところでございます。

 また、十一月は産官学連携でテレワークを集中的にPRするテレワーク月間でありまして、地域における優良事例を収集いたしまして、テレワーク先駆者百選として総務省のウエブサイトなどを通じて周知するとともに、この百選に総務大臣賞を新設いたしまして、特にすぐれたテレワークの取り組みを行う企業、団体等を表彰するなどの取り組みを行っておるところでございます。

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 まさにこういったテレワーク、また、職場の中でも業務に支障を来さないという限定の中でのこういった事業の展開であると思うんですけれども、そういった意味でも、うまくICTを活用しながら、業務の効率化、あるいはいろいろな方がそのフォローができるような環境整備なども含めながら、本当に職業生活と家庭生活の両立が職員の皆様にも図られるように進めてもらうことを期待いたしまして、質問を終わらせていただきます。

 大変にありがとうございました。