第186回国会 厚生労働委員会 第16号

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第二三号)

介護・障害福祉従事者の人材確保に関する特別措置法案(中根康浩君外七名提出、衆法第一〇号)

○後藤委員長 次に、輿水恵一君。

 

○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。

 

 本日、質問の機会を与えていただきましたことに、心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございます。

 

 現在上がっております、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律案。いろいろなことがまざっているんですけれども、私の中で私なりに整理をさせていただきますと、まず医療機関。今、高度医療に集中している、しかも急性期に集中している医療機関を、回復期から慢性期、満遍なく地域の方に行き渡るような形で、まず再編成をしていきましょう。その上で、治り切らない方は慢性期病院に入る方もいらっしゃる、また、やはり施設での介護が必要な方、重度の方はそういった形でお願いをしながら、在宅でいける方についてはできるだけ在宅でという流れの中にあって、在宅における医療と介護が安心して地域で受けられる、そういった仕組みをどのようにつくっていくのか。

 

 全体としてそういうつながりの中にある中で、さらに、在宅といっても、やはりできるだけ、支えられる方よりも支える側の方をふやしていくためのしっかりとした介護予防も、地域の事業として進めていきたい。

 

 こういった、総合的に将来の医療と介護の需要に対して、どう全体としてそれを受けていくか、そしてしっかりと対応していくか。まさに、今までも二〇二五年問題が言われていましたけれども、本当に大きな山である。そこを、今のうちに総合力をもってどうしっかり支えられる、受けとめられるようにしていくのか。この法律案、総合的に進めていくという意味で、私は非常にいい法律だというふうに理解をさせていただきながら、一つ一つ質問をさせていただきたいと思います。

 

 まず初めに、効率的かつ質の高い医療提供体制の構築についてということで、先ほどの、高度急性期、急性期に集中している医療を、回復期、慢性期という形で分散していく、機能の分化を進めていくということで、まさにこれは大事だと思うんです。今、現時点でやはり急性期に集中している、こういったものをどういう形で、どういった誘導策をもって回復期、慢性期に持っていくのかが非常に大事だと思うんです。

 

 その前段階として、まず、この考え方、いわゆるワイングラス形を、ヤクルト形と言われていましたけれども、そういった形に持っていくことに対して、医療的な見地で、また医療関係者の皆様がそのことをよく理解して、これがやはり大事だ、進めていこう、このような合意がとれているのかどうなのかについて、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(徳)政府参考人 お答えを申し上げたいと思います。

 

 ワイングラス形の図が出てくるのは、いわゆる診療報酬の世界で言う七対一入院基本料のベッド、その数が非常に大きいということでありまして、そこに、では、本当の意味の急性期の患者がどれだけいるのかというのは当然あるわけであります。もし患者さんが本当にそれだけいるなら、それを無理やりしぼむというのは、それは難しい話です。

 

 ところが、実際的には、多くの地方の病院なんかにおきますと、あるいは都会でもそうですけれども、入院患者さんは非常に高齢化してきているというのを実感として先生方は言っておられます。それにふさわしい医療が必要だということも考えておられるわけであります。

 

 そういう意味では、そういう患者像にふさわしい医療の提供の仕方というのを考えていきますと、今回私どもで考えているような、高度急性期から急性期、回復期、慢性期みたいな、こういうような形でそれぞれ機能分担をしていこうというのがおのずから出てくる結論だというふうに考えております。

 

 実際問題、今回の法案を出すに当たりましても、日本医師会や病院団体の医療者、あるいは都道府県や市町村等の自治体の代表の方、あるいは医療保険者や医療を受ける患者の代表などを委員とする社会保障審議会医療部会においても議論を行ってきております。

 

 また、先ほど言いましたが、今回の診療報酬改定においても、この機能分化、連携を推進していくこととしておりますけれども、当然ながら、診療報酬を決めます中医協には、医師会を初めとする病院団体の診療側、あるいは医療保険者や患者等の支払い側、それから中立の委員がおられまして、その中でしっかりと議論をしていく中でまとめられてきたというふうに考えております。

 そういう意味では、この病床の機能分化

、連携が必要だということは、医療関係者のみならず、一般的にも広く十分に理解が得られているものと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさにそういった形で、七対一のところ、本当にそういった患者さんがそこにいるのかどうなのかも含めて全体的な見直しが進められるという中で、今、七対一でやっている病院機能を、回復期あるいは慢性期の方に誘導しなければいけないということで、当然、その誘導策、診療報酬あるいは今回の基金を活用しての取り組み等もあるのかと思いますが、その辺の誘導策について、具体的な内容についてお聞かせ願えますでしょうか。

 

○土屋副大臣 平成二十六年度診療報酬改定において、七対一の入院基本料について、急性期の複雑な病態を持つ患者に対応する評価となるよう、患者の重症度や医療、看護の必要性を十分に踏まえた要件に厳格化するとともに、急性期後の受け皿となる病床の充実等を図るため、新たに地域包括ケア病棟入院料を創設したところでございます。

 

 今回の法案では、そのほかに消費税増収分による新たな基金を都道府県に創設することによりまして、急性期から回復期、慢性期への転換など、病床の機能分化、連携のために必要な事業をこの基金の対象とすることとしております。

 

 診療報酬と医療法の取り組みを車の両輪として、急性期から回復期、慢性期、在宅医療まで、患者が状態に応じた適切な医療を受けられるよう、病床の機能分化、連携を進めてまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに、患者さんの状態に合わせて適切な医療が受けられる、そういった機関として、医療の機能分化を進めていく、そういったことがよくわかりまして、まさに診療報酬の改定、あるいは基金の活用をしっかりと進めていただければと思います。

 

 その上で、やはり在宅といっても、急性期から、病気、またいろいろなけがをされた方、やはり必ず、どうしてもいろいろなケースで多くの後遺症が残られる。例えば、言語障害、高次脳機能障害、あるいは精神障害、あるいは嚥下障害、いろいろな、当然、手足の麻痺等の障害もあると思います。そういった障害に対しまして、しっかりとリハビリを早期の段階から進めながら、そして、きちっと在宅に向けて適切にそういった取り組みができる、またそういったことをしていくことが将来の地域包括ケアシステムの構築にとっても大変重要な取り組みであると考えますけれども、そこで、このリハビリテーションの強化についてどのようにお考えなのか、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○木倉政府参考人 お答えいたします。

 

 先生御指摘のように、患者さんが入院治療が必要になりましても、早期に在宅に復帰をしていただき、あるいは社会復帰をしていただく、それで住みなれた地域で暮らしていけるようにするということは大変重要なこと、そのために適切なリハビリテーションを早くから構築していくことは大変重要なものと思っております。

 

 医療保険の診療報酬の方におきましても、今回、春からの改定におきましても、急性期の病棟におきましては、入院早期からリハビリテーションで、日常生活動作、ADLでございますが、その低下の防止を図れるようにということで、リハビリテーションの専門職を配置しながら、定期的にADLの評価を行ってもらって、患者さん、家族の方にきちんと説明をしながら、結果的に退院のときにADL低下を一定以下に抑えられたというふうな結果を出せた場合の評価ということを、新たに診療報酬に取り込みました。

 

 それから、回復期のリハビリテーション病棟におきましても、集中的にリハビリを行って退院支援も行えるということで、きちんと専門知識を持たれたお医者さん、専従の医師と、それから退院支援を行える社会福祉士さん、これを配置して支援をされている場合の評価も新たに設けました。

 

 それから、退院後の生活、御家庭、地域に戻られた上での生活環境が大変影響してきますので、入院の早い時期に、リハビリテーションの専門職の方々が御自宅なりを訪問いたしまして生活環境をよく見させていただいた上でリハビリに取り組むということが大事だということで、入院中に住環境をよく把握した上でのリハビリ計画をつくっていただく場合の評価も新設をしたところでもございます。

 

 このような新たな施策も組み込みまして、患者さんが早期にリハビリを受けて、できる限り地域で継続して自立していけるように支援をしてまいりたいというふうに思っております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに今回、法律の中に、効率的で質の高い医療、そういう言葉が使われているんですけれども、確かに、病気の症状を治した後、この後遺症に対してもしっかりとした、できる限りの回復を目指してのリハビリテーションをしっかりとつなげていく、さらに、病気が治って病院から退院された後、せっかく施した医療に対して、その機能が継続できるように、あるいは回復に向けて、地域での連携というのが非常に大事になってくる。

 

 ここまであって初めて、病院で高度な医療をいろいろな形で、患者さんの回復のためにいろいろな取り組みをした、そしてそれが地域の中でも継続、持続していけるようなそのつながり、地域での看護とか介護、そこにつなげていくことによって初めて、効率的で質の高い医療というものがこのようにあるのだろうというふうに私は確信するんですけれども、この点につきましての見解をいただけますでしょうか。

 

○田村国務大臣 まさに今先生がおっしゃられたところ、大変重要なところでありまして、今般、冒頭からおっしゃられたとおり、地域完結型というような形になる中において、当然、それは医療もそうなんですが、介護というものもあわせて提供される体制にしていかなきゃならない。

 

 でありますから、急性期からいよいよ退院という中において、退院支援というものをしっかりしながら、また日常の療養支援というものも必要であります。状況によってはまた急変する場合もあるわけでありまして、そのような急変したものに対しての対応というものもあるわけであります。そして、いよいよ人生が最終局面をお迎えになられるという部分では、みとりという部分も必要になってくるわけであります。

 

 そういう意味では、医療、病院から退院した後の医療、それは当然リハビリも含めてでありますけれども、それから介護、こういうものを連携して提供できる、こういう体制が整備されてくることが重要であります。

 

 そういう意味で、今般の診療報酬改定、今局長の方から話がありましたけれども、これとあわせて、新しい財政支援制度という中において、例えば在宅医療、これの協議会等々をつくるその設置の費用でありますとか、またチーム医療をするための研修、こういうものも含めて対応していく中において、今委員がおっしゃられたような体制がしっかりと組めるようにしていく。これができなかったら、結局は絵に描いた餅で、退院した後、十分な生活ができない、十分な医療が受けられないということになってまいろうというふうに考えておりますので、この部分が大変、今般の法律の中においても肝になってくるわけでございますので、しっかりとそれの体制整備が進められるよう、財政的な支援も含めて対応してまいりたい、このように考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 まさに、医療、また地域での看護、介護、それが総合的に働いてこそ、本当の質の高い医療の姿があるように私も思いまして、ぜひこれはしっかりと進めてまいりたいと思います。

 

 その中で、今現在の問題なんですけれども、急に症状が悪くなって入院されて、急性期を通り越してやっと退院できる段階になったんだけれども、やはり家族としては心配で、何とかもうちょっと病院にいていただいた方がいい、あるいは、施設の方でしっかりと見てもらった方が安心だというような形で、退院する際に、どこに行ったらいいのかとか、また、在宅での不安を非常に抱えている、そういった御家族もたくさんいると思うんですね。

 

 そういった中で、私は非常に大事だというふうに思っているのが、病院で、医師や医療ソーシャルワーカーあるいは家族の方、ケアマネジャーさん等が集まった、そういったケアカンファレンスを、退院の前に丁寧にやっていく。

 

 ある患者さんも言いました。お医者さんとカンファレンスがあって、大丈夫だよ、家に戻ってきて、もしものときがあったらちゃんと私が見てあげるから、安心して在宅で、そして、こうやって看護婦さんもちゃんと定期的に回るから、安心して大丈夫だよと言っていただいた、その一言で、在宅で、また、安心して御家族を迎え入れることができたんだと。

 

 このケアカンファレンスというものがあることによって、その後の家族の負担とか、あるいはその先のことが丁寧に適切に進められると思うんです。何とかこのケアカンファレンスを具体的に、また積極的に進めていく取り組みがこれから必要なのかなと思うんですけれども、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 

 御指摘の点は非常に重要なことだと思っております。特に、病院から退院する前に、退院後の医療や生活、介護がどういうふうになるかということを十分に御理解いただくということが大事だと思います。

 

 その意味では、地域によって違いますが、さまざまな職種の方が集まられて、退院後の生活あるいは医療をどうしていくかということを話し合っていただくケアカンファレンスというのは、非常に重要だというふうに考えております。

 

 そのため、診療報酬におきましては、そのような、医師や訪問看護師あるいはケアマネジャーなども含めた、共同して、かたい言葉で言いますと、退院時の共同指導と言っておりますが、そういうような項目も設けて、そのような評価をしているところでございます。

 

 それから、新たな基金におきましても、そのためにはいろいろとそういうノウハウも必要になりますので、多職種で連携するための、在宅チーム医療を担うそのための研修などについても、地域の実情に応じて、基金などを使いながら実施できるようにしていただきたいというふうに考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 まさに、在宅時の共同支援事業、こういったものを適切に進めていただきながら、地域へのそういった流れが安心してできれば、そのように思います。

 

 それでは、いよいよ地域包括ケアシステムの構築ということで、今度は地域に光を当てて質問をさせていただきたいと思います。

 

 今確認させていただいたとおり、病院から機能分化をして、リハビリも進めながら、ケアカンファレンスをして、そして地域、あるいは施設に入られる方、地域に来る方、そういった形で、さまざまな形の退院後の生活があるという中で、やはり施設で全ての方を受け入れることができない、そういったこれからの状況を鑑みたときに、地域の中でやはりしっかりとした医療と介護が受けられる、そういった体制づくり、これが大事であり、これがまさに地域包括ケアシステムという形になるのだと思います。

 

 ここで、地域のこの包括ケアシステムというものは、システムをつくればできるんじゃなくて、私の思いからすると、その方が地域で安心して医療も介護も受けられるように、みんながどうしたらいいかという形で集まって考えることによって自然に包括的なケアシステムができてくるのであって、ケアシステムをつくるとかあるとかではなくて、自然にできるものだと思っているんですね。

 

 ということは、そのケアシステムの一番の原点とか肝になる部分、かなめとは、やはり一人一人が地域に帰ってきたときにどういうふうにしたらいいのかということを真剣に寄り添って考える、その姿勢が大事だ。ここから自然とケアシステムにならざるを得ないのかなというふうに考えるのですけれども、その辺の考え方についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○田村国務大臣 地域包括ケアシステムというのは、ハードをつくるというようなイメージではないわけでありまして、やはりそういうような仕組みをつくるためには、人というものが必要であり、人が連携していくということが大変重要なんだろうというふうに思います。

 

 今委員がおっしゃられたような意味では、例えば保健でありますとか、また医療、介護でありますとか、そのような中においての専門職の方々が連携する、そしてまた一方で、それだけではなくて、地域の中において、自治会でありますとか老人会でありますとかボランティア団体、こういう方々も含めていろいろと情報交換しながら必要なものを提供いただくということになってくるのであろうというふうに思います。

 

 そのような意味では、もちろん在宅医療と介護の連携というものは重要でありますが、あわせて、地域ケア会議というもの、この中に医療、介護も含めた多職種の専門職の方々が入られる、場合によっては、今言った、地域でいろいろな活動をされておられる団体の方々も入られて、どのような形で整備をしていくかというようなことも含めて御議論をいただいていくわけでありまして、ある意味、地域力というものともかかわってくるのであろうと思います。

 

 委員がおっしゃられますとおり、何かこちらからばんと与えてつくられるというものではなくて、それぞれの地域の中においてそれぞれのニーズも違ってこようと思いますから、地域の中において、自然発生的にとは言いませんけれども、必要に応じて、その地域の中においてそれぞれの方々がかかわって、その地域の地域包括ケアというものをつくっていく。それが地域包括ケアシステムであろう、私もこのように認識いたしております。その中において重要な役割を果たすのは地域包括支援センターであるわけでございまして、そのような意味での強化というのは、我々もしっかりと対応していかなきゃならぬわけであります。

 

 いずれにいたしましても、国は、勝手にやってくださいと言うわけではないわけでありますので、そこには国や自治体がしっかり関与しながら、地域のケア力というものをしっかりと整備してまいりたい、このように考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに、一人に光を当てていくときに、自然に、医療あるいは看護、介護、またその他の生活支援が必要になって、それがケアシステムとして機能していく、そういうイメージであると思います。ありがとうございます。

 

 その上で、一人に寄り添うというその一つの形として、やはり今大臣おっしゃられたように、ケア会議というものが一つの形としてあるのかなと。そして、ある方に対して、この方の状況がこういう状況なんだけれども、皆さん、どういうふうにしたらこの問題が解決できるのか、この方が地域で安心して暮らしていけるのか、会議をしながら、そしてそれぞれの役割を持った方が、ここは私が、ここは誰々さんが、そういった形で総合的に支援をしていくことになるのかと思います。

 

 そこで、私も先日、石川県の津幡町というところで、本当に一人一人に寄り添ってケア会議をされているところの現場を見させていただきました。

 

 あるひとり暮らしの高齢者の方がいらっしゃいました。その高齢者の方に対して、どういう支援が必要なのかということを含めて、親戚の方とかまた地域の知人の方、そういった方も含めて、総合的に何ができるのか。そこに介護、また看護師さんも含めて、どういうふうにしたらいいか。そして、この方の財産の管理ということで、あるいは後見人もあった方がいいんじゃないか。そういう、総合的に一人に、家族のあり方とか親戚の方の支援とか地域の方の目も含めて、総合的にどういった形でこの方が一番安心して医療と介護が受けられるのか、そんな取り組みを話し合いをしながら、そして一つ一つのケースを解決して、そこの皆さんが安心して暮らせる、そういった地域をつくっていらっしゃいました。まさにこういうふうな形で、専門職だけではなくて、家族の方も、大事な取り組みの一員だと思うんですね。

 

 今回の地域包括ケアシステムは、先ほど大臣おっしゃられましたように、当然公共の力も必要だと思いますけれども、自助と互助と共助と公助がバランスよく組み合わさっていく、それをどう組み合わせるかは地域のケア会議の中できちっと議論をされて、丁寧な取り組みが必要だと考えているわけでございます。

 

 まさにこのケア会議、地域で積極的に、ここから一人一人に光を当てていくことのスタートがあるのではないかなと思うんですけれども、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○土屋副大臣 委員は、石川県の津幡町まで行っていただいて、本当に現場を見ていただいて、そしてこういうことが必要だということを実感として思われているということをすごく強く感じますけれども、やはり自助、互助、共助、公助、これをいかに本当に地域にバランスよく、そして皆が共有するかということは最も大事なことだと考えています。

 

 そのためには、ケアマネさんとかそういう専門の方がいっときの時間にチェックするのではなくて、やはりいつも寄り添って、その方をよく知っている方の意見というのは非常に大事だと思います。そのためには、地域ケア会議も積極的に活用して、地域の課題について共通の認識を持ち、みずからの地域の将来のビジョンを共有した上で、一人一人の個に立って考えていく体制整備をしていければと思います。

 

 介護保険法第四条にもあるとおり、高齢者本人も自立に向けた意識を持つこともまた大事だと思います。

 

 これからも、地域ケア会議を大いに活用しながら、地域で本当に温かく寄り添えるような仕組みをつくっていきたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 津幡町だけではないんですけれども、いろいろな現場で、そこでお話しいただくことが、地域のケア会議、本当にもう食事をとる暇もないくらいお忙しいケアマネさん、あるいは介護士さん、看護師さん、また地域の方が集まって会議を開いていくんですけれども、その会議、幾ら時間をかけても、また、大切なので、やらないわけにはいかないのでしっかりと進めさせていただきますが、何分、無報酬という形の中での取り組みが今現場で行われて、それは一人のためなので、私たちは大丈夫なんだけれども、今後そういったケア会議がふえていったときに、自分の本当にやらなければならない訪問の看護だとかそういったところの手もなかなか回らなくなってくるという意味では、やはりそこに何らかの適切な評価もしていただけるとありがたい、こんな現場のお声をいただいてきたんですけれども、この点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(勝)政府参考人 お答えを申し上げます。

 

 地域ケア会議でございますけれども、個別のケースにつきまして、多職種協働で支援策を検討する場でございます。

 

 御質問ございました報酬の問題でございますけれども、会議の実施に当たりましては、ケアプランを担当しているケアマネジャーや、今お話ございました御家族、こういう方以外に、第三者である専門職、例えば医師とか歯科医師でございますとか、そういった専門職の参加もいただきながら検討を行うというのが一般的でございます。

 

 したがいまして、当事者である御家族とかに謝金みたいなものを払うのかという問題はございますけれども、そういう地域の専門職の方々に、予算をいただいた場合には適切な報酬を支払うことは可能であるということでございます。実際、包括的支援事業として地域支援事業交付金というものを出しておりますけれども、この対象経費としてそういうものを見ております。

 

 いずれにしましても、開催する主体、参加するメンバー、頻度、会議の時間等が地域によって異なっておりますので、市町村等が地域の実情に応じて取り組んでいただきたいと考えているところでございます。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 地域の実情に応じてということで、なかなか、実情に応じると難しい地域もあるのかもしれませんけれども、いずれにしても、地域ケア会議は本当に大事であって、その中身、状況に応じて適切な評価を、また、そういった取り組みをしている地域に対しましてはしっかりとした支援等も検討をしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 

 ここで一つだけ、ちょっと毛色の違う話で、先ほど、地域の病院から在宅に向けてのいわゆるケアカンファレンスあるいはケア会議、突然、いろいろな状況が変わってから、慌てていろいろな状況に対応していくということも大事だと思うんですけれども、ふだん地域の中で生活している状況の中で、もし自分がこういった介護状態になったら、あるいはこの地域で一回病院に入院した後、退院したときに、どういった医療だとか看護、介護が受けられるのか、そういったことについて、事前に家族とか、要支援の方等を対象にするのかと思うんですけれども、事前によく相談をしながら、いざというときにも安心して落ちついて対応ができるような環境の整備も大事なのかなと。

 

 二〇二五年に向けて急にふえてきたときに、そこに慌てて端からケア会議をするよりも、事前に、ある程度そういった知識とか状況を自分で捉えながら自分で判断ができる、そういった方も育てておくことも必要なのかなと思うんです。

 

 そういった中で、先ほど大臣からありました地域包括支援センター、これが多く機能するんだと思います。その地域包括支援センターで、そういった将来のことに対しても、こういうふうな形で将来ビジョンを描きながら、自分が、先ほど言われたように、みとりというか、最後の最後までこの地域で安心して暮らしていける、そういったビジョンを描いていただくことも大事かなと。

 

 そういった意味で、地域包括支援センターの機能強化とか、さまざまな支援もあってもいいのかなというふうに考えるんですけれども、その点についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(勝)政府参考人 お答えを申し上げます。

 

 高齢者を中心に国民一人一人が、介護が必要となった場合に備えて事前に知識等を得て、その生活に備えていくことは大変重要であろうと考えております。そのために、市町村や、お話ございました地域包括支援センターの役割は大変大きいと思っております。

 

 特に、地域包括支援センターの役割の中には、総合相談支援事業ということで、住民の各種相談を幅広く受け付け、制度横断的な支援を実施するというような役割がございます。そういう意味では、地域包括支援センターの役割には大変期待をしているところでございます。

 

 また、包括支援センターの機能強化ということで、今回の制度改正におきましても、地域ケア会議の制度化に加えまして、地域支援事業の充実によって、高齢者がふだんから社会参加をしてそういった意識を高めていただくというような取り組み、あるいは、認知症サポーターの研修受講など、そういった各種研修、意識啓発を進めていくこと、あるいは、認知症初期集中支援チームというものの事業を始めていきますけれども、早い段階から本人や家族に対してアプローチし、今後の見通しを理解いただきながら適切な支援につなげるといったようなことも有効であろうかと考えております。

 

 国としては、このような取り組みが進むように、生活支援の充実、認知症施策の強化、地域包括支援センターの機能強化等に努力してまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。ぜひ、そういった強化をしていただきたい。

 

 ただ、現実問題として、地域包括支援センターも、非常に予算が厳しい中で、人員を減らされている地域もあると伺っている中で、いろいろなことが地域支援事業の中に入ってくるとなると、今までの予算と同じというよりも、今までの予算よりもしっかりと拡充をしていく、必要性に応じて、そういった実態を調査していただきながら、地域がより積極的に、本当に地域で安心して暮らしていける、そういった環境をつくるための取り組みとしてぜひ御検討いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 続きまして、地域の介護といっても、やはり、家族の皆様のお力というのは非常に大きいし、家族がいらっしゃる方につきましては家族の皆様の御理解も必要だ。そういう中で、今、介護離職という問題も出ているわけでございます。

 

 介護等を理由に離職した人が、二〇〇七年十月から二〇一二年九月の間で四十四万人、うち四十代から五十代が過半数を占めている、こういった実態の中で、やはり、勤務時間の短縮や在宅勤務制度の導入、転勤の免除等の、企業としっかり連携をしながら、安心して家族の方が介護ができるような取り組みもしっかりと進めていくことが、これから地域包括ケアを支える大事な自助の世界の中で大きな役割を担ってくるのかなと思いますので、その辺の取り組みについて、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○石井政府参考人 お答え申し上げます。

 

 高齢化の進展とともに、介護に直面する労働者の増加が見込まれております。労働者が離職をせずに仕事と介護が両立できる職場環境を整えていくこと、これは今後ますます重要になってくると考えております。

 

 このため、もちろん、育児・介護休業法の中でいろいろ規定がございまして、介護休業、介護休暇、介護のための短時間勤務の制度、あるいはフレックスタイムだとか、あるいは時差出勤制度等の措置があるわけでございますが、まずそうしたことの周知徹底を図っていくこととあわせまして、その制度が生きてくるためには、企業においてしっかりこうした問題についての理解が促進をされていって、なおかつノウハウを持っているということが重要かと考えております。

 

 このため、介護離職を防ぐための仕事と介護の両立支援に関するシンポジウムを開催したり、あるいは、仕事と家庭の両立のために多様かつ柔軟な働き方を労働者が選択できるように取り組みを行う企業のすぐれた取り組み、ファミリー・フレンドリー企業として厚生労働大臣が表彰したりとか、あるいは、仕事と介護の両立に係る企業向けの好事例集を作成し提供する。さらには、平成二十五年度、昨年度でございますが、介護離職を予防するための職場環境モデルというのを作成いたしまして、これを整理して普及をしていくということで、今年度は、それを用いまして、よりこれを広めていくという観点で、企業に仕事と介護の両立を推進する取り組みの実証実験、こうしたものも行うことといたしております。

 

 これらの取り組みによりまして、家族の介護等を行う労働者の仕事と介護の両立を推進してまいりたいというふうに考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに超高齢化社会に向けて、総合力で、あらゆる皆さんと連携をとりながら、ここをどう乗り越えていくのか、受けとめていくのか、企業の皆さんにも理解をしていただいて、進めていただければと思います。

 

 さて、この地域包括ケアシステム、そういった中で、やはり、先ほど来ありましたけれども、医療と介護の人材、これをどうやって地域に育てていくのか、このことがまた大きな大きな課題であると考えているわけでございます。

 

 ここで、私の方からは、総合的な知識を持った総合医について確認をさせていただきたいと思います。

 

 今、高齢の方は、一つの病気だけではなくて複数のいろいろな病気を抱えていらっしゃる。あるいは、認知症と糖尿病というふうな形で、違う専門的な知識を要する、そういった病気を抱えながら地域で暮らすことになる。そういった方に対しましては、それぞれの専門的な知識を持った総合的な医師が現場ではやはり必要になってくるのかな、このように思うわけでございますけれども、その辺の地域における総合診療医の育成についての考えをお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(徳)政府参考人 お答えを申し上げます。

 

 御指摘のように、複数の疾患を有する高齢者などがたくさんふえてくる、そういう中においては、特定の臓器や特定の疾患に限定することなく幅広い視野で患者を診る、いわゆる総合診療医が必要であるというふうに考えております。

 

 このため、先ほどの小松委員にもお答えいたしましたけれども、総合診療専門医というのを、内科や外科やいわゆる基本診療領域の専門医と同等の位置づけとして、新たにこの専門医制度の中に位置づけるということになっておりまして、この制度が、きょう発足します機構が中心になって進めていっていただけるというふうに考えております。

 

 具体的にはどうしていくかということでありますけれども、スケジュール的にいきますと、実際にこの総合診療専門医の新たな制度の修練が始まりますのが平成二十九年度からの予定になっておりまして、さらにその後三年程度の修練期間がございますので、新たな制度の専門医というのはその後にしか出てこないというのは御指摘のとおりであります。

 

 ただ、同等の目的として、今までもいわゆるかかりつけ医さんというような形で、いろいろな養成もさまざまなところでされてきております。これは、身近なところでの日常的な診療の中で遭遇するさまざまな健康に関する課題について対応ができるような医師というふうに聞いておりますけれども、このような方々に対する取り組みなども進めながら、また一方で、新たな制度の前に既に専門医をとっておられる方がおられますので、そこからの移行の措置というものをその中で検討されていきますので、必ずしも六年後ではなくて、もう少し手前の中から新たな形も出てくるかと思っております。

 

 いずれにしても、この総合診療専門医をしっかりと広めていただけるように、私どもとしても支援をしていきたいというふうに考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに総合診療専門医さん、なかなか期間がかかるんだろうと思います。そして、一人、二人出たときにはもう二〇二五年を迎えているということにもなりかねないので、そういった意味では、今、かかりつけ医さん、その皆さんが、どうやって新しい幅広い視点を持って、また知識を持ちながら、連携がとれる体制で地域の医療を担っていくのか、こういったことが大事かなというふうに考えます。

 

 そういった意味では、それぞれ、地域に医師会、そういった団体があると思うんですけれども、医師会の先生方がそういった取り組みを進めていただけるような、また、そして、地域の医療をさらに大きな視点で担っていただけるような、そんなことも期待をしていきたいな、このように考えているところでございます。

 

 そういった意味で、地方自治体と医師会とのしっかりとした連携、そして総合的な医療ができるような、医師の連携と医師の育成というものもしっかりと進めていただければと思いますが、よろしくお願いします。

 

 医師と同時に、今度は、看護師さんの育成についての取り組みについて、潜在看護師さんの復帰の支援も含めて、その具体的な今後の進め方をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(徳)政府参考人 お答えいたします。

 

 看護職員につきましては、二〇二五年に向けて、新たに、さらに五十万人程度ふやさないといけないというような試算がございます。

 

 今回の法案の中におきましては、まずは、就職して、やめてもらわないようにするにはどうするか、定着をしていくために、医療機関の主体的な取り組みを通じて、労務管理面のみならず、ワーク・ライフ・バランスなどの幅広い観点を視野に入れた勤務環境改善の推進、これによる定着をしていただく、離職防止ということ。

 

 それから、掘り起こすという意味では復職支援でございますけれども、これにつきましては、都道府県にございますナースセンターが看護師等の資格保持者の情報を把握して、適切な支援が実施できるよう、まずは、離職時、職場を離れるときにこのセンターへ届け出をしていただくようにする仕組み、さらに、復職の支援のためのさまざまな研修の制度なども含めまして、盛り込んでいるところでございます。

 

 今後とも、このような看護職員の確保がなされるように、新たな養成も含めまして、定着促進、復職支援の全般にわたる職員の確保対策をしてまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 先日、看護の現場で働いている方から直接いろいろお話を伺ったんですけれども、たまたま、ハワイの看護の現場で研修を受けてきた方から、あちらの方は、何と、就業の環境が、一日一回は家族と接しられる。朝の段階なのか夕方の段階なのかということで、家庭を持って働く、そういう視点で、その時間帯を家族ときちっと接触できて、交流が持てるような環境に配慮しての働き方の体制だとか、あと、当然、近年は医療の高度化、常に研修とか新しいことを学ばなければならない、そのときに、勤務時間の中に研修時間がしっかりと組み込まれていたと。

 

 今の日本の状況は、休んで自分で研修を受けていくということになっているんだけれども、なかなか、休んで研修を受ける、また、せっかくの休みを研修に使ってしまったときに、後の体の回復等も非常に厳しい状況にあるという中で、勤務時間の柔軟性、あるいは研修も仕事の中に入れていただけることによって、きちっと定期的な休みもとれる、そんな環境づくりがあればもうちょっと働きやすいのかな、そんな御意見もあったんですけれども、見解を伺えますでしょうか。

 

○原(徳)政府参考人 お答え申し上げます。

 

 研修を勤務時間の中に入れるかどうか、これは多分、いろいろな医療機関によってさまざまではあろうかと思います。私が知っております国立のとある病院なんかでは、当然ながら職務に必要なものだから勤務時間として勤務させるというようなことも、当然、公の形で研修をさせているようなところもございます。そこはそれぞれではあろうかと思います。

 

 ただ、御指摘のように、勤務時間、夜勤も当然入るわけでありまして、なかなか難しいということで、ワーク・ライフ・バランスをどう考えるかというのが大きな課題だというふうに思っております。

 

 そのために、今回、先ほど触れましたが、医療機関における勤務環境改善に向けた取り組み、これが非常に重要だと思っておりまして、それぞれの医療機関が勤務環境改善計画を策定していただくこと、あるいは、そのための勤務環境改善マネジメントシステムを創設すること、それから、都道府県ごとに、医療機関に対するサポートをする医療勤務環境改善支援センターというもの、そういう機能をつくっていただくこと、これらを含めまして、いろいろと勤務環境の改善を図っていきたい。

 

 その中で、看護職員のニーズに応じた変則シフト制度とか、さまざまな働き方、あるいは、先ほどの課題の研修の問題、働きがいの向上のための制度、そのようなことも含めながら、ニーズに合った支援を行う体制の整備に努めていきたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに現場の皆さんのお声も大切にしていただきながら、その状況に合わせた対応もしっかりとしていただきたいと思います。

 

 続きまして、介護の人材の育成についてお尋ね申し上げます。

 

 介護の人材を育成するためには、やはり、若者、主婦層あるいは高齢者の方など幅広い層を念頭に置いて、戦略的にイメージアップを図りながら、皆がそこで働きがいのある職場、そういったことが大事じゃないかなというふうに考えているわけです。

 

 先日、私、鹿児島の施設にも、現場に行かせていただきまして、そこでは、高齢者の方が本当に生き生きと、私は年金をもらいながら介護ももらいながら本当に豊かに暮らしていますよみたいな、そんなことで、元気いっぱい、この仕事があるから私は元気でいられるんだ、そんなお話もありました。

 

 若い世代から高齢者の世代まで、皆が働ける環境、またそういったイメージアップの戦略、これについて、具体的な取り組みをお聞かせ願えますでしょうか。

 

○岡田政府参考人 介護ニーズの高まりに伴って、介護人材が必要とされている一方で、労働力人口の減少であるとか、経済状況の好転によりまして他業種への人材の流出といった懸念が高まっているというようなこともありまして、議員御指摘のとおり、やはり若者、主婦、それから高齢者といった多様な人材の方に入っていただいて、介護の職場を支えていただくことが必要だというふうに思っております。そのために、介護のイメージアップ対策というのはとても重要な課題だというふうに考えているところでございます。

 

 現状では、世論調査を見ますと、介護職に対しましては、非常に肯定的なイメージがある一方で、きついであるとか、給与水準が低い、それから将来に不安があるなどのマイナスのイメージも根強くて、人材の参入阻害要因になっていると考えているところでございます。こうしたマイナスイメージが必ずしも実態を反映しておらず、必要以上に強調されている面もあるというふうに考えておりまして、これを払拭していくことは極めて重要だと考えているところでございます。

 

 このため、福祉・介護人材確保緊急支援事業というのを各都道府県で行っていただいておりまして、その中で、小中高生を対象といたしました福祉・介護体験の実施であるとか、それから、介護を必要としない高齢者、それから子育てを終えた主婦など一般の方を対象にしたボランティア体験を実施するであるとか、それから、一般的な福祉・介護サービスの理解を目的とするようなセミナーの開催などの取り組みを支援しているところでございます。

 

 今後とも、介護のイメージアップのため、事業主、関係団体、自治体などとの連携を図りまして、幅広い年齢層に対する取り組みを戦略的に進めていきたいと考えているところでございます。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに、介護の人材の育成に対するイメージアップ、例えば、大臣にも御提案なんですけれども、テレビのドラマで、地域包括ケアで、一人の最期まで携わって、本当に感謝されてやりがいがあるという、そんなふうなテレビのドラマを活用しての介護のイメージアップもあってもいいのかななんて、そういうふうに考えているところでございます。これは、思いだけでございますので。

 

 あと、介護の現場の方から伺いますと、やはりキャリアアップというのは非常に大事、キャリアパスが大事なんですけれども、いろいろ自分自身が新たな資格を取ってさらなるステップで働いていく、そういったことは考えたいんだけれども、現実の仕事に追われて、そういった勉強をしていくとかいう時間が全くない状況もあります。

 

 また、一人一人が、自分が休んでしまうとこの方はどうなるのかということで、休みもなく働いている若者も、この前お話を聞いてきました。

 

 秩父で大雪が降ったときも、雪をかき分けて、女性の方なんですけれども、施設に行って、そしてその方の介護を頑張ってやってきた。休む時間もなく、休日、事務処理のためにまた施設に行くんですけれども、でも、やはり、事務処理だけではなくていろいろな形で、見て見ぬふりはできないということで、結局休みもなく働いていらっしゃる、そういった方もいるんです。

 

 そういった思いのある方がしっかりとキャリアアップできるような、実績等を踏まえた中での、ケアマネさんの推薦だとか施設の推薦とか、そういった中での何らかの、そういう人材が介護の世界でさらにステップアップができるような、そんな取り組みもぜひお願いをしたいというふうに思います。

 

 時間もそろそろ迫ってまいりましたので、続きまして、先ほどの医療の機能分化、そして、地域包括ケアと同時に、地域にどれだけ、支えられる側の方から支える側に回っていただくのか、そういった介護予防が大事だと思っております。

 

 その中で認知症について伺いたいと思います。

 

 認知症は、重症化していきますと、本当に、徘回だとかあるいは暴力的な行為等が起きてくる。それも、家族では手に負えない、あるいは、治療をしようとしてもなかなかその治療がうまくいかない、看護師さんや介護士さんが疲弊してくるような、そういった状況もあると伺っております。

 

 そういった意味では、早期発見で早期対応をしていく、この取り組みが非常に重要と考えますけれども、これについての今後の考え、取り組み、また具体的な内容についてお聞かせ願えますでしょうか。

 

○原(勝)政府参考人 昨年から始めております認知症施策推進五カ年計画、この中で、議員御指摘の認知症については、早期診断、早期対応というのが大変大事だということで、認知症初期集中支援チームというものを二十六年度からスタートさせたいと思っております。

 

 また、認知症地域支援推進員というものは、地域の実情に応じた医療機関、介護サービスの事業所や地域の支援機関との連携を図りながら、認知症の人やその家族を支援する相談業務、これを行う人でございますけれども、こういった方々についても普及をさせていきたい。

 

 このたび、地域支援事業の中にこれらの事業を移行させまして、財源の確保も図りながら、かつ法律上も、市町村にこの事業の主体となっていただくように明記いたしまして、これから積極的に取り組んでいきたいと考えているところでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 本当に、認知症は、早期に対応していくことによって地域での安定した生活も可能になるということで、しっかりとした取り組みをしていただきたい。

 

 そして、今お話にありましたように、早期の支援対策チーム等、あるいは支援員等の方が対応するためにも、やはり現場の皆さんが認知症ということをまずしっかりと感じ取りながら、そういった支援につなげていくことが必要と思います。

 

 そういった中で、国として、認知症サポーター、これを育成して研修をしながら今日まで進めてきていると思うんですけれども、そのサポーターの事業をさらにバージョンアップして、やはり全ての人が、我々も認知症になる可能性もあると、全ての人が認知症に対しての正しい知識を持って、また、認知症予防の知識を持ちながら、日本全員、全国民がそういった取り組みをしていくくらいの積極的な運動もあってもいいのかなと思うんですけれども、この点についての見解をお聞かせ願えましょうか。

 

○土屋副大臣 私、昨年十二月に、大臣にかわりまして、ロンドンで開かれました認知症サミットに参加いたしました。

 

 世界の先進国でも相当深刻で、日本が一番進んでいるということで、イギリスにおいても、今先生がおっしゃった認知症サポーターをまねて、認知症フレンドバッジというのをつくって、地域で認知症についての理解を深める活動を始めたわけでございまして、日本にとりましても、先進事例でやっておりますから、今現在約五百万人の方が認知症サポーターの資格を取られたわけですけれども、さらに六百万人にすべく活動していきたいと思っています。

 

 私も、春日部市に住んでおりまして、先生も埼玉なのでよくわかられると思いますけれども、地域包括ケアセンターでサポーターの資格を取りました。非常に基礎的なことですけれども、わかりやすい勉強をさせていただきました。

 

 今後は、今もやっていますけれども、小学生とか中学生とか高校生などを含めた地域住民とか、警察、銀行、自治会とか、いろいろなところに今お願いしているわけですけれども、それをもっともっと広げていきたいと思います。

 

 それから、認知症カフェも非常に重要だと思います。多分、川越なんかが先進事例だと思いますけれども、認知症カフェは、ちょっとおかしいかなと家族が思ったときに、こういうところに参加することによって、専門家の方がいらっしゃっていますので、ああ大丈夫だとか、少しどうかなというようなこともわかりますので、やはりこういう活動をしっかりと続けていきたいと考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 そして、認知症と同時に、予防という意味では、近年、糖尿病の方も急激にふえていらっしゃるということで、糖尿病の重症化対策の推進も非常に大切だと考えております。

 

 そういった中で、先日伺った話なんですけれども、中国では、薬の医師よりも食の医師、薬医よりも食医の方が上、食で人を健康にしていく、これが最も大事だというふうにされております。

 

 今、厚生労働省でも、いろいろな、毎日食べることにより健康になるというか、健康を守れる食事のあり方の検討も進められているということで、薬ではなく食による健康増進、まさに私も当委員会で質問させていただき、その内容についてはしっかりと見守らせていただきながら、さらなる推進をお願いしたいと思っております。

 

 また一方、今、私も地元の方からたくさん伺っているんですけれども、化学物質によるそういった健康被害、これはなかなか因果関係が証明しにくいということで、具体的な取り組みが進んでいないというふうに言われております。

 例えば、ミツバチの大量死で有名になったネオニコチノイドという農薬というか物質があるんですけれども、これが使われるようになってからアルツハイマーの方も急激にふえたとか、それが因果関係があるかどうかわからないんですけれども、しかし、人間にも虫にも同じ神経に影響を与える、そういった薬物であることは間違いない。

 

 こういったものに対して、しっかりと取り組んでいくというか、よく注意をしながら、この問題が、あのとき手を打っておけばよかったということにならないような対策も私は必要かなというふうに考えますけれども、ミツバチの大量死で注目されているネオニコチノイドに対して、具体的に進めている対策の状況についてお聞かせ願えますでしょうか。

 

○新村政府参考人 お答え申し上げます。

 

 御指摘のネオニコチノイド系農薬を含めまして、食品中の残留農薬につきましては、まず、食品安全委員会が一日当たりの摂取許容量、ADIを示すことになっております。これに基づきまして、厚生労働省の方では、国民の健康に影響が出ないよう残留基準を設定しておりまして、子供や妊婦を含めて設定しております。

 

 また、実際に流通する食品からの農薬の摂取量も調査して、適切なリスク管理を行っているところでございます。

 

 ネオニコチノイド系農薬の摂取量はADIを大幅に下回ることが確認されておりまして、平成二十年度から二十二年度の調査でも、最大でもADIの一%未満であるということがわかっております。

 

 また、ADIは慢性毒性の指標でございますが、これだけではなく、特定の食品を一日以内に大量に摂取した場合の急性毒性の指標であります急性参照用量、ARfDと申しますが、この導入についても必要なデータを準備してきたところでございます。

 

 そこで、ネオニコチノイド系農薬の一種でありますクロチアニジンにつきましてパブリックコメントで多くの御意見を寄せられておりますし、また、欧州食品安全機関の見解も踏まえまして、優先的に、先ほど申し上げました急性参照用量を考慮した残留基準の設定を行うこととしております。本年四月七日に、食品安全委員会に対して食品健康影響評価を依頼したところでございます。

 

 このように、新たな科学的知見を反映して食品の安全の確保に取り組んでいるところですけれども、引き続き、国際的動向や国民の意見にも配慮し、科学的な知見に基づいて、国民の健康に悪影響が及ぶことのないよう対応してまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 ネオニコチノイド系の残留農薬の基準は欧州やアメリカに比べると日本が高くなっている、そういった事実も伺っておりまして、その辺も含めて適切な対応をお願いしたいと思います。

 

 本当にきょうは、全体として、医療の機能分化、そして、地域の介護と医療、それをどうやってしっかりとしたものにしていくのか、そして、そういった皆さんが、でも、できるだけ地域で元気に暮らせるような介護予防のあり方を、総体的に聞かせていただきました。

 

 今回の法律案については、これを全体として、こうやってまとめながら出されたものでありますが、この全体としてしっかりと進めていくことが、将来、二〇二五年の超高齢化の社会に向けて、しっかりとした対応がとれる、そういったものになるものと私ども確信をしながら、この法案をしっかり進めさせていただきたい、このように思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 ありがとうございました。