第185回国会 内閣委員会 第2号

・政府参考人出頭要求に関する件

・内閣の重要政策に関する件

・国民生活の安定及び向上に関する件

○柴山委員長 次に、輿水恵一君。

 

○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。

 

 本日は、質問の機会を与えていただきまして、心より感謝を申し上げます。

 

 まず、早速質問に入らせていただきます。

 

 私からは、日本における個人情報の保護体制の整備について聞かせていただきます。

 

 今日、日本、このIT社会の中にあって、ビッグデータあるいはパーソナルデータをいかに有効に活用していくか、それが国家の繁栄と発展の大きな鍵を握ると言ってもいいのかな、このように感じております。その上で、データを活用するためには、個人情報の保護体制をしっかりと整えた上でなければ、それがなかなか思うように進まない、そういった現実があると思います。

 

 残念ながら、先ほど視察に行ってこられた委員の皆様が話しておられましたけれども、EU諸国に比べると、個人情報保護に対する脆弱さというのがまだ日本にある。例えば、EUの会社から個人情報を日本の方に送ろうとしたときに、やはりその差があるがゆえにデータのやりとりに制限がかかっている、こんな現実もあるそうでございます。こういった問題に対しまして、しっかりと今、IT戦略本部の方で個人情報の保護に対する検討を進められている、このように聞いておるところでございます。

 

 また、さきの法案で、マイナンバー法案が通りまして、特定の個人情報に対してのそういった管理は進められる方向にはなっているんですけれども、例えば災害が発生したときなんかに、個人の基本的なデータと医療のデータ、これがもし一致していた場合に、その個人が違うところに避難をされた、その個人番号によって医療データがしっかり出せれば、どんな薬が必要なのかとか、どんな治療を受けていて、何があればその方の命が助けられるか、そういったことに対してスピーディーに対応できる、そんな現実も生まれるのかなというふうに考えております。

 

 そういった意味では、個人情報の保護というのは、識別番号を複数化していくことが、そこに意味があるのではなくて、保護、例えば情報を取り扱う管理者の制限とか管理をしていったり、あるいは情報のレベルに応じて多層化しながらそこにセキュリティーをしっかりかけていく、あるいは情報の不正なやりとりがないかどうかをしっかり監視体制を整えていく等の、そういったきちっとした体制を整えていくことが、今後の日本のデータの管理そして活用につながってくるように感じております。

 

 そういった意味で、国民の生命と財産を守る、また、これからのパーソナルデータ等の有効活用によって国家の繁栄と発展を進める上で、IT戦略本部としての個人情報の保護の整備に対しての考え方とか方針等についてお聞かせ願えますでしょうか。

 

○後藤田副大臣 委員御指摘のように、パーソナルデータの利活用、これについての御理解もいただく一方で、やはり個人情報に対する保護、監視ということの重要性を委員おっしゃられたと思います。

 

 ただいま、現状、我々内閣府としての認識でございますが、まず、パーソナルデータの利活用、これを進めることは、新事業、新サービス創出を促進する重要な取り組みであるという認識をしております。一方で、委員御指摘のように、ICTが飛躍的に進歩して、個人に関連した情報の蓄積量というものが急速に拡大しております。その中で、消費者意識の変化、データの扱い方の変化、企業活動の委員おっしゃられたグローバル化、このような環境変化に伴う個人情報保護も含めた課題に対応する必要がある、このように我々はまず認識をしております。

 

 その中で、今政府では、本年六月十四日に閣議決定されました世界最先端IT国家創造宣言に基づいて、パーソナルデータの利活用ルールの整備に関する新たな検討組織として、パーソナルデータに関する検討会を設置しているところでございます。

 

 その検討状況でございますが、これまで三回開催しております。利活用及び保護の対象となるパーソナルデータの範囲について、パーソナルデータの利活用促進のための技術的、制度的な解決策についてなどの論点を議論しております。特に、委員御指摘のパーソナルデータの保護体制を有効に機能させるためには、パーソナルデータを取り扱う企業の活動を監視、監督等、独立した第三者機関の設置が必要であるとの強い御指摘がなされているところでございます。

 

 また一方で、委員御指摘の海外の状況はどうかということでございますが、監視、監督体制については、アメリカでは連邦取引委員会、イギリスでは情報コミッショナー等が存在をしております。また、本年七月に改定されましたOECDのプライバシーガイドラインにおきましては、新たに各加盟国に対してプライバシー執行機関の設置が求められているところでございます。

 

 このような状況を踏まえまして、我が国の個人情報保護法制におきましても、独立した第三者機関が設置されていない、この状況は政府としても早急に改善すべき点だ、このように認識しております。

 

 政府といたしましては、以上の点を踏まえまして、引き続き、パーソナルデータ検討会、あと四回、五回と年内また議論がされる予定でございますが、その年内中に、個人情報保護体制に関する新たな法的措置も視野に入れました制度見直し方針を策定してまいりたい、このような状況でございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 まさに独立した第三者機関としての個人情報の保護体制の整備、これは喫緊の課題だと思っております。積極的な取り組みをよろしくお願いいたしたいと思います。

 

 そこで、さきの番号法を受けて、いわゆるマイナンバー制度で、特定個人情報保護委員会設置、そういった方向で今政府の方で動いていると思います。この特定、いわゆる税、社会保障、防災等の特定の個人情報の保護委員会の設置に向けての現状についてお聞かせ願えますでしょうか。

 

○甘利国務大臣 御指摘の特定個人情報保護委員会についてでありますけれども、これは来年の一月一日の設置に向けて準備中でございまして、先般、委員長及び二名の委員の人事案を衆参両院に提示をさせていただいたところでございます。国会の御了解をお待ちしているところでありまして、この委員長は、御案内のとおり、この分野の第一人者であります堀部政男先生に御就任をいただく予定でございます。

 

 現在、委員会の運営に必要な予算であるとか、あるいは機構定員及び委員会の立ち上げ時に必要な、スタートは全体で三十名程度でスタートしたいと思っておりますが、この実員の確保に向けて政府内で調整を行っているところであります。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 今、スタートは三十名程度で、そして、番号法を受けての特定の情報に関する個人情報の保護、そういう観点で設置が進められているというふうに伺いました。

 

 ここで私は、先ほどもありましたように、諸外国に比べて個人情報の保護の体制が非常に脆弱であるという観点から、第三者機関として、決して特定ではなくて、あらゆる個人情報に対してしっかりとした保護、監視体制というものを構築する必要があるというふうに感じております。

 

 そして、今せっかくこの特定個人情報保護委員会、立ち上げられるわけなんですけれども、やはり将来この特定を取るという形で、個人情報保護委員会としての大きな飛躍を視野に入れた状態で、しっかりとした人員の配置あるいは予算の投入等を今のうちから考えながら計画的に進めて、まずは当然、この特定の部分から入るかと思いますが、広い視野で、また将来への発展性を考えながら、拡充する方向で進めていただきたいなというふうに感じているんですけれども、大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

 

○甘利国務大臣 極めて大事な御指摘だと思います。現状では特定ですから、社会保障と税と災害防災情報に限っていますけれども、昨今、いわゆるビッグデータという話がどこでも話題になっているわけであります。日々取り扱われる情報量をいろいろな分野で利活用すれば、国民にとっても極めて有効な手だてになるのではないか。同時に、その時点では、個人情報をどうしっかり守っていくか。利活用と、情報をしっかり守るということを同時並行でしていかなければならないわけであります。

 

 そこで、政府のIT総合戦略本部、これは山本大臣の所管するところでありますけれども、ここに設置をされましたパーソナルデータに関する検討会におきまして、そうした視点から、独立した第三者機関の設置について検討されています。その中には、御指摘のように、現状の特定個人情報保護委員会を発展的に拡大させていって、それら全体を含めた個人情報保護体制をつくっていくのも一つの手だという議論がなされているところであります。

 

 いずれにいたしましても、御指摘の点を踏まえて、今後、いろいろな飛び交う情報、データを国民生活の利便性等に還元していくためのしっかりした体制を検討していきたいというふうに思っております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 まさに、個人情報の保護につきましては、独立した、そういった第三者機関として、当然、独立性、継続性、そして専門性を持って、日本の誇れる個人情報の保護体制、個人情報保護委員会というものの一刻も早い設置を目指して取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 

 それでは、次の質問に移らせていただきます。

 

 昨今、ホテル等におけるメニューの問題に対する、そのことについて質問をさせていただきます。

 

 消費者がメニューあるいはそういったものを見て、ああ、これはすばらしいものだからと購入をしたり食べる、そういった状況の中にあって、小さいエビが全てシバエビ、中くらいのエビがクルマエビとか、業界の中でそういったことが横行しているような状況、さらに、食の安全、安心という面で非常に心配なのが、成形肉の部分が普通のステーキとして市場に出回ってしまっている、そういった現実も今回発覚したわけでございます。

 

 そういった問題につきまして、私たち、食の安全、安心というのは、生活の上で基盤となる、そういった問題であると思いますが、まず、今回のホテル等のメニューにおける問題に対する現状の調査状況、さらにこの再発防止に向けての取り組みについて、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○菅久政府参考人 お答え申し上げます。

 

 景品表示法という法律が対象になっておりますけれども、これは、事業者が、自己の供給する商品またはサービスの内容につきまして、著しく優良であると一般消費者に誤認を与える表示というものを禁止しております。

 

 報道のあります、ホテルにおけますメニューの表記につきましては、現在、この景品表示法に違反する事実があったかどうかにつきまして、当事者などからよく話を聞くなどいたしまして、必要な調査を進めているところでございます。

 

 また、業界全体での表示の適正化、これが図られますよう必要な対応をとるということにつきまして、森大臣より指示を受けております。

 

 消費者庁といたしましては、業界におけます表示の適正化に向けました自主的な取り組み、これを促進するための必要な措置を進めていきたいと考えております。

 

 また、今回のようなホテルにおけますメニュー表記といった問題につきましては、本件の調査結果も踏まえまして、さらに、必要に応じまして、業界全体での表示の適正化が図られますよう、適切な対応をとってまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 景品表示法ということで、その辺からしっかりと、優良誤認というお言葉が今ありましたけれども、そういったことがないように適切な対応を、今回、これがまだ氷山の一角と言われておりますけれども、こういったところを早目に、また広い視点できっちりと取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 

 最後に、革新的、先進的な技術による医療機器の審査の迅速化について伺いたいと思います。

 

 日本の再興戦略として、医療機器産業、これが産業の復興あるいは国際戦略における成長産業として重要な位置づけをされていると思います。今まで、日本の電機とか自動車産業、これは日本の物づくりを支えてきた基幹産業として大きく成長してまいりましたが、それに続く産業として、まさにこの医療機器産業、注目をされているところであると思います。

 

 そういった中で、この医療機器というのは、実際、現場で使われるためには、さまざまな治験等を含めた実用化に向けての検査、審査が必要になってくるわけでございます。そこの審査、今までなかった技術、例えば、見に行かれた方も何人もいるかと思いますけれども、今まで、生体の電位信号を受け取って、それに応じて動くロボットスーツ、そういったものが日本で開発をされ、そういった規格については日本でそういった標準安全基準というものをつくりながら、世界のそれが基準になっていく、そういった方向性で動いているものがあります。これが医療機器として生体電位信号を受け取る、そのやりとりをする生体の中の回路が損傷したものを、それをつけることによってまた回復してくる、そういう医療的な効果があるはずというか、あるということで、そういった治験が今進められているんですけれども、これは全く今まで考えられなかった新しい技術であり、革新的なものであると思うんですね。そういったものが、今までの考え方で治験をしていたのであれば、いつまでたってもなかなか国内での実用化が進まない。

 

 このものについては、ドイツではもう既に保険適用していく、そんなニュースも先日新聞で見させていただいたんですけれども、日本においてもまさに医療機器をこういった国際戦略として新しい基幹産業に成長させていこう、そういった視点があるのであれば、まず、この医療機器の審査等の迅速化が非常に重要である、この点についての取り組み、考え方についてお聞かせ願えればと思います。よろしくお願いいたします。

 

○成田政府参考人 御説明させていただきます。

 

 医療機器の審査の迅速化に向けた取り組みといたしましては、医療機器の審査の実務を担当しております独立行政法人医薬品医療機器総合機構、PMDAでございますけれども、におきまして、審査人員の増員や専門的知識の向上などの審査体制の強化、それから開発の早期の段階から治験などの相談に応じる相談事業の充実などの取り組みを行っているところでございます。

 

 また、現在国会で御審議いただいております薬事法の改正法案では、PMDAが審査を行っている大臣の承認が必要な医療機器のうち認証基準を定めたものについて、民間の第三者機関を活用した認証の仕組みに見直すこととしておるところでございます。これによりまして、PMDAの審査では、革新的な医療機器に重点的に取り組むことが可能となり、さらなる承認審査の迅速化が期待できると考えております。

 

 こうした取り組みを進めまして、医療機器産業の育成と成長戦略の実現に貢献していきたいと考えているところでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 今、PMDA、革新的な技術、新技術に特化してそういった審査を迅速化していく、また人材も拡充をしていく、そういった問題につきましては、今は厚生労働省所管でやられているということですけれども、これは国家戦略的な体制として、しっかりとそこに産業を育成するという視点でも、政府を挙げて、総体的にそういった視点を持ちながら、日本の新しい基幹産業を育成していただければ、それが現場の中小企業のそういった成長にもつながる、このように考えておりますので、何とぞよろしくお願いをいたします。

 

 本日はまことにありがとうございました。以上で質問を終わります。