第183回国会 厚生労働委員会 第18号

政府参考人出頭要求に関する件

障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六四号)(参議院送付)

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六五号)(参議院送付)

○松本委員長 次に、輿水恵一君。

 

○輿水委員 おはようございます。公明党の輿水恵一でございます。

 

 本日、質問の機会を与えていただきまして、心より感謝を申し上げます。

 

 私の方からは、初めに、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の一部を改正する法律案について、質問をさせていただきます。

 

 この精神保健及び精神障害者福祉において、やはり家族が精神障害者の保護をしっかりやっていく、面倒を見ていく、そういったことは当然、言うまでもございませんが、最近やはりどこの地域もそうだと思うんですけれども、高齢化してしまって、なかなかそこの負担が大き過ぎて、保護し切れないというか、対応し切れない、そういったケースもふえております。

 

 そのような状況の中、今回の改正によって、保護者制度が廃止されることになり、治療を受けさせるとか、医師に協力する、あるいは医師の指示に従う、また措置入院者等を引き取るなどの保護者に関する義務が削除され、これにより、家族等の保護者の負担が大きく軽減されるものとなっております。

 

 一方、保護者が障害者の人権を擁護する役割も担っていることから、その辺が後退するのではないか、そういった懸念も危惧されているところではございます。

 

 ここで、保護入院においては、扶養義務者、後見人も含めた家族等のうちいずれかの者の同意があるとき、本人の同意がなくても、精神病院の管理者が、医療及び保護のため入院の必要があると認めた場合、入院させることができるとされています。さらに、家族等の全員がその意思を示すことができない場合において、市町村長の同意があるときも、医師の判断によって入院させることができる。

 

 特に、このような状況の中で、精神障害者の人権擁護について、医師の適切な判断と同意をする者の冷静な対応も重要になってくる。そのような視点の中で、現実の、現場の問題をイメージしながら、何点か質問をさせていただきたいと思います。

 

 まず、例えば、両親がいました。でも、高齢化してしまって、息子さんが、ついこの間までは会社でばりばり働いていたけれども、あるとき、精神的な疾患に侵されてしまって、家の中で突然暴れたり、そういうふうな状況になってしまった。家族ではもうどうしようもできない、お父さん、お母さんも、押さえることができない。何とか一度病院に入院していただいて、そういった状況がおさまるまではお願いをしたい、そういったケースがあったとします。

 

 今までは、例えば、お父さんとお母さん、お父さんは、何とか息子を一回入院させたい、お母さんは、いや、うちの大事な子供をやはり家で見なきゃいけない、ばらばらで、うまく家族が一致しなかった場合、そういったときには入院ができなかったのかもしれません。

 

 今回、法改正によって、医療保護入院の今までの現状と、今後どのようにそれが変わるのかについて、障害保健福祉部長の方からお願いできますでしょうか。

 

○岡田政府参考人 お答えいたします。

 

 現行の精神保健福祉法におきましては、精神保健指定医一名の入院が必要だという判断と、それから保護者の同意があれば、精神障害者本人の同意がなくても、その者を入院させ、必要な医療を提供できるというような医療保護入院の仕組みを設けているところでございます。

 

 先生御指摘のように、今回の改正では保護者制度を廃止いたしますので、保護者の同意要件をなくすことにしているわけですが、一方で、精神障害者の家族の方々に対するインフォームド・コンセントが重要であるということ、それから、精神障害者御本人の権利擁護をどう図っていくかという観点から、保護者の同意にかわりまして、新たに、家族などのうちいずれかの者の同意を必要とするという要件を加えることにしております。

 

 したがいまして、精神保健指定医に入院が必要だという判断をいただいた上で、家族などのいずれかの者の同意を得ていただいて、御本人の同意がなくても入院ができるというような形になるということでございます。

 

 これまで、精神保健指定医が入院が必要だというふうに判断をした場合でも、保護者という特別の地位に立つ家族の方がどうしても入院に反対だというような場合には、医療保護入院を行うことができなかったわけですが、今回の改正により、家族などのうちいずれかの者の同意があれば、医療保護入院を行うことができるようになるため、治療へのアクセスも広がることになるんじゃないかというふうに考えているところでございます。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 ということは、家族、両親が意見が分かれていたとしても、何とか家族等のうちのいずれかの者ということで入院が可能になる。ある意味、入院で早期の治療を可能にする、そういった環境が整ったというふうな見方と、あるいは、安易に入院がなされる可能性もある、そういった両面を含んでいるかなと。

 

 本来受けるべき人がちゃんと治療が受けられる、そういった方向に進む、また進めていく、そういったことを意識しながら取り組むことが私も重要であるというふうに考えております。

 

 そこで、次に、先ほどの議論にもありましたけれども、やはり精神障害者の方の人権、地域の中で生活をして、そして少しでも就労をしていく、そこに生きがいもあるし、喜びもある。そういった意味で、保護入院の後、退院に向けての取り組みということもしっかり組まれてこそ安心して入院もさせられる、そういった環境になるんだと思います。

 

 そこで、保護入院をされた患者さんに対して、退院に向けてどのような取り組みが行われるようになるのか。地域援助事業者はどのような資格者が担うことになるのか、また、地域の受け皿の整備についてどのように考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○岡田政府参考人 医療保護入院で入院される多くの方々、例えば統合失調症などの疾患であったと思うんですが、近年、統合失調症に対する治療薬が非常に改善されてきたことなどもありまして、大変入院期間が短くなって、早期に退院できるような形になってきているというのが現状だというふうに考えております。

 

 そうした動きも踏まえまして、さらに医療保護入院した患者が早期に退院できるように、いろいろな努力をしていく必要があるというふうに考えておりまして、精神科病院の入院患者に対します地域移行に向けた支援の充実、それから地域における支援体制の整備が重要だというふうに考えているところでございます。

 

 このため、今回の法改正におきましては、医療保護入院により入院した精神障害者の早期退院を促すため、精神科病院の管理者に対しまして、医療保護入院している精神障害者の退院後の生活環境に関する相談支援を行う退院後生活環境相談員を選任していただくであるとか、医療保護入院をしています精神障害者の退院を促進するために必要な院内の体制の整備を行っていただく、また、必要に応じまして、地域で精神障害者を支援する一般相談支援事業者などの地域援助事業者との連携などを義務づけることとしているところでございます。

 

 また、障害者の施策であります障害者総合支援法におきまして、地域における支援体制の整備を進めるという観点から、平成二十四年度から、第三期障害福祉計画で、都道府県におきます精神科病院からの退院に関する明確な目標値を設定いたしますとともに、その退院患者を受け入れる受け皿をつくるという観点で、アウトリーチ、訪問支援の充実であるとか、障害者の住まいの場でありますグループホーム、ケアホームの整備の促進、それから、入院患者の地域生活に向けた支援を行います地域移行支援、在宅の障害者の緊急時の支援を行います地域定着支援の提供体制の充実などの取り組みを行ってきているところでございます。

 

 こういった取り組みをさらに進め、精神障害者の地域生活への移行を一層推進してまいりたいと考えているところでございます。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 ここで、一点だけ確認をさせていただきたいんですけれども、参議院の修正におきまして、「精神科病院に係る入院中の処遇、退院等に関する精神障害者の意思決定及び意思の表明についての支援の在り方について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。」そういった修正がなされましたが、具体的に、もし必要があると認めたときにどのような措置が考えられるのかについて、できる範囲で結構でございますが、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○岡田政府参考人 御指摘のように、参議院では、今回の改正法の附則第八条に、精神科病院に係る入院中の処遇、退院などに関する精神障害者の意思決定や意思表明についての支援のあり方について、施行後三年を目途にして検討を行うということにされたところでございます。

 

 これは、今回の法改正の検討は、有識者の方、また当事者の方にお集まりいただいて、検討チームでずっと御議論をしていただいたわけですが、その検討チームの検討の中で、精神障害者の意思を代弁できるような方、代弁者という方を創設するようなことを検討してみたらどうかという御議論がございました。

 

 今回の法改正では、現状では代弁者の制度化はなかなか難しいということで見送っていることでございますが、そういった御議論もありまして、参議院でもそういうことが大分御議論になりまして、いわゆるこういった代弁者のあり方を含めました精神障害者の意思決定の支援のあり方について検討をしていくという趣旨で、こういった改正が行われたものだというふうに承知をしております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。そういったことも、必要な場合は適切な対応をお願いできればと思います。

 

 ここで、退院後の地域で暮らすための体制の整備ということで、先ほど、訪問のそういったケア等も考えていらっしゃるということでございましたが、本当に、今、精神障害者の皆さんが退院した後、またそういった地域で暮らす中で、保健所の相談員さんも毎日忙しく現場に、一回で解決する問題ではなく、何回も何回も足を運んでいくような、そういった取り組みも必要というふうに伺っております。

 

 地域の中での精神科病院や精神保健福祉センター、また保健所などの関係機関がしっかりと連携をとりながら、その地域での自立生活のための取り組み、きちっとした体系化をしていくことも必要なのかなと思うんですけれども、その辺についての見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○岡田政府参考人 精神障害者の方の退院後の地域生活を支えるためには、精神科病院そのもの、それから、障害福祉サービス事業所、それから、先生御指摘のように、地域精神保健業務を担います保健所であるとか精神保健福祉センターなど、行政機関との連携が非常に重要だというふうに考えております。

 

 保健所は、精神科病院や精神保健福祉センターなどの関連機関と連携して、地域で生活する精神障害者をより身近な地域で支援する役割を担い、精神障害者に対する相談、訪問指導のほか、保健所デイケアなどの社会復帰への支援を実施しているところでございます。

 

 精神保健福祉センターは、保健所や市町村が行います業務が効果的に展開されるよう、技術指導であるとか技術支援を実施しているというようなことでございます。

 

 今回の法改正で、新たに、精神障害者の医療に関する指針というのを策定させていただくことにしているところでございますが、その中で、精神障害者の居宅などにおける保健医療サービス及び福祉サービスの提供についても記載をするということにしております。

 

 法律成立後、関係者におきます指針の具体化を作業していく中で、保健所、精神保健福祉センターなどの役割、それから、精神科病院との連携などについて御議論を進めていきたいというふうに考えているところでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 そして、精神障害者の方が地域で生活ができるようになってきた、病院から退院し、地域で生活する、そういった皆様が、今度は地域で生きがいを持って暮らす上では、障害者雇用は大変重要な課題であると思います。

 

 そういう視点を持ちながら、続きまして、障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律案について質問をさせていただきたいと思います。

 

 今回の改正において、雇用の分野における障害を理由とする差別的取り扱いを禁止することや、事業主に、障害者が職場で働くに当たっての支障を改善するための措置を講ずることを義務づけとしております。さらに、法定雇用率の算定基礎に精神障害者を加えることとしております。

 

 このような流れの中で、地域の精神障害者の方も新しい道を大きく開かれてくる、そういったことを期待しているわけでございまして、その中で、まず初めに、障害種別の雇用の状況、就職者数、雇用者数、その辺の状況、実態についてどのように掌握されているのか、高齢・障害者雇用対策部長の方に伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

○小川政府参考人 平成二十四年度のハローワークにおける障害者の就職件数は六万八千三百二十一件と、三年連続で過去最高を更新しているというところでございます。

 

 それを障害種別に見ますと、身体障害者は二万六千五百七十三件、知的障害者は一万六千三十件、精神障害者は二万三千八百六十一件となっておりますが、特に精神障害者の就職件数は前年比二六・六%増とその伸びが大きくなっております。

 

 また、民間企業で雇用される障害者は年々増加し、平成二十四年六月現在で三十八万二千三百六十三・五人と、九年連続で過去最高を更新しております。

 

 これを障害種別に見ますと、身体障害者は二十九万千十三・五人、知的障害者は七万四千七百四十三人、精神障害者が一万六千六百七人となっておりまして、特に精神障害者は前年比二七・五%増とその伸びが大きくなっております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 精神障害者の雇用が非常に伸びている、そういった御報告でございます。

 

 今度、現場の企業等、職場等の実態を見てみますと、一時的には、本当によく働いてくれて、すばらしい。ところが、やはり何かの機会に、急に体調を壊されて、会社に来られなくなってしまう、本人もその職場になかなか行きにくいというか、そしてなかなか復帰がしづらくなってしまう。そういったケースが精神的な障害者の皆さんにとってはよくあるケースで、なかなか企業としても、定着率という部分ではもう一つ難しい問題があるのではないか、そういった疑問も寄せられているところでございます。

 

 この定着率、こういった問題に対して、どのような視点で実態を掌握されているのかについてもお聞かせ願えますでしょうか。

 

○小川政府参考人 委員御指摘のとおり、精神障害者につきましては、症状に波があるということから、職場定着に課題を抱えている方が少なくないということでございます。

 

 このため、ハローワークにおきまして、精神保健福祉士等を精神障害者雇用トータルサポーターとして配置いたしまして、就職後の定着支援を含む幅広い支援を実施するということをしております。

 

 また、カウンセリング体制の整備等、精神障害者が働きやすい職場づくりを行った事業主に対して助成金を支給するといった取り組みも行っております。

 

 さらに、地域障害者職業センターにおきまして、職場に専門のジョブコーチが出向いて、障害者及び事業主双方に対して職場定着のための支援を実施するほか、障害者就業・生活支援センターによる地域の関係機関と連携した職場定着支援などを実施して、就職後の精神障害者の職場定着を図っております。

 

 今後とも、精神障害の方の職場定着が図られるように全力を挙げてまいりたいと思っております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 だんだんこうやって雇用がふえてくることによって、ジョブコーチ等の、また会社の方の受け入れ体制、そういったものもなれてきて、定着率もさらに進んでくるのかな、そういったところにまた期待をさせていただきたいと思っております。

 

 さて、障害者の皆様の雇用を大きく支えていただいている社会の一つの制度として、特例子会社制度というのがあると思います。

 

 この特例子会社、特に精神障害者の定着率を高めるという意味でも、その状況、個人にきめ細やかな配慮ができる特例子会社制度は、非常に有効なのかなというふうに考えますけれども、こういった仕組みをさらに推進することについての当局のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。

 

○小川政府参考人 特例子会社につきましては、二十五年三月末現在において三百六十六社が適用されておりまして、年々増加しております。

 

 特例子会社では、御指摘のとおり、重度の知的障害者とか精神障害者等、一般的には雇用が難しいとされるような障害者を積極的に雇われておりまして、精神障害者雇用について先進的な取り組みを行っている特例子会社もございます。

 

 厚生労働省といたしましては、こうした特例子会社の取り組みにつきまして、セミナーの開催や事例集の作成、配布等により周知を図っているところでございまして、今後とも、特例子会社の活用を含めて、精神障害者の雇用の促進に取り組んでまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 そして、特例子会社、非常にすばらしい制度であるんですけれども、特例子会社は大企業というのがやはり中心になっていますので、地域に住んでいる障害者の方も、そこに通勤するということを考えた場合に、その通勤というのが足かせになってしまって、なかなか雇用に結びつかない、そういったケースもあります。

 

 そういった意味では、地元の地域にある小規模事業者、中小企業、そういったところにもきちっと、就労できるというか、受け入れ体制を整えていただく、そういったことも必要なのかなと。

 

 ただ、今度、中小企業、小規模事業者の皆さんにとっても、なかなかそこの皆さんを受け入れるための負担というものも、非常に重くのしかかる可能性もある。しかし、その負担をしても、雇用したことによってまた新しい道が開けるような、そういった雇用システムの環境を整えて、小さな企業でも、そういった障害者の皆さんに働いていただきながら、そしてその事業がさらに伸びるような、そういった道筋をつけるような取り組みも必要なのかなと思うんですけれども、見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○小川政府参考人 御指摘のとおり、中小企業は、特に地域における雇用の大きな受け皿であるということから、障害者雇用につきましても、身近な地域で自立した生活を求める障害者に対して、雇用の場を提供できる重要な役割を果たしているというふうに考えております。

 

 今般の障害者雇用分科会の意見書におきましても、「中小企業への支援の強化を図ることが必要」とされたところでございます。

 

 現行でも、障害者を新たに雇用した際に支給する特定求職者雇用助成金につきましては、大企業と比べて、中小企業には手厚く支給している、また、中小企業に特化した初めての障害者雇用に対する助成を実施している、また、中小企業向けの就職面接会を開催するなど、中小企業に力点を置いた支援を実施して、障害者と中小企業のマッチングを図っております。

 

 今後とも、中小企業における障害者雇用の促進に努めてまいりたいと考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 これはちょっと提案というか、例えば小規模の事業者で、障害者を雇用されている中小企業から、部品とかそういったものを調達した場合の大企業、その調達するということに対しての何らかのインセンティブとかがあれば、大企業の方もそういったところを使わせてもらって、そうしたらまたいいものを、また、そこに中小企業の方も、では、何とかうちでも雇用できるような環境をつくろうじゃないか、そんなことも考えられるような環境の整備もいいのかなと。

 

 これは、今後、またその現場の中で、いろいろな課題として取り組んでいただければと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。

 

 そして、最後に、障害者の雇用において、地元の中小企業と同時に、やはり在宅就労、こういったものも、最近、いろいろなIT化が進んでいる中で、在宅での就労、こういったものも積極的に進めながら、多くの皆様がより付加価値の高い、そういった仕事ができるような環境の整備も必要だと考えますが、その在宅就労の推進についての見解もお聞かせ願えますでしょうか。

 

○小川政府参考人 在宅就労で働く障害者に対する支援につきましても、障害者の多様な就労機会を確保するという観点から、重要であるというふうに考えております。

 

 このため、厚生労働省では、在宅就労する障害者の方の就労機会の確保に向けて、在宅就業障害者に仕事を発注する企業に対して、障害者雇用納付金制度において特例調整金とか特例報奨金を支給しております。また、在宅就労する障害者に対して、就業機会の確保、提供のほか、職業講習、就職支援等の援助を実施する在宅就業支援団体を厚生労働大臣が登録し、当該団体を介して企業が仕事を発注した場合も、特例調整金等を支給するといった制度を設けて、支援を行っております。

 

 今後とも、これらの制度の活用促進については図っていきたいと考えております。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 もうあらゆる取り組み、できる限りのことをしていただきながら、あとは、地域で暮らす障害者の皆さんが新しい生きがいを持って生活できる、そんな社会を目指していただきたいと思います。

 

 そこで、最後に、全体的なことを大臣に伺いたいと思います。

 

 この精神障害者の医療、福祉や雇用をさらにしっかりとしたものにしていくためには、行き着くところ、人材の育成と確保、ここがやはり勝負になるのかなと。ジョブコーチといっても、そのジョブコーチの中身とか、特例子会社といっても中身、あるいは、先ほどの精神科のお医者さんの地域への復帰への取り組みとしても、そういった意識をどうやって持ちながら、当事者の方に寄り添って治療を進めていくか。やはり人材の育成と確保というものが勝負になるのかなというふうに感じております。

 

 厚生労働省の精神保健医療福祉の改革ビジョンにおいても、まさに、入院医療中心から地域生活中心へとの指針が示されております。

 

 今後、精神障害者の皆様の地域での生活を推進していくためには、医師の生活重視の治療あるいは推進、また精神保健福祉センターや地域援助事業者の体制整備、さらには生活訓練施設、グループホームの施設整備、また、さまざまな分野での就労においてのジョブコーチ、授産施設、福祉工場などを適切に運営するための人材の育成と確保が必要であると考えております。

 

 さまざまあるんですけれども、そういった視点での、精神障害者の皆様が地域で生き生きと生活できる、そういったものを目指しての人材育成、また確保に向けての大臣の意気込みとお考えをお聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

 

○田村国務大臣 心強い応援のお言葉だったというふうに思います。

 

 精神障害者の方々が、しっかりした医療を受け、また福祉を受けながら、雇用という分野でも御活躍をいただく、こういうような社会というものをつくるためには、やはり人材というものが大変重要であり、人材がなければ支援ができないわけでございますから、その育成というのは大変重要であるというふうに考えております。

 

 総合支援法でありますとか、また今般の法律等々、いろいろなものが相まって、障害者の方々が本当に住みよい、また暮らしよい、生活しよい、そういう社会をつくっていかなきゃならぬわけであります。そんな中において、例えば、地域援助事業者、これを担っております一般相談支援事業者がしっかり活躍をいただくためには、相談支援専門員をしっかり育成していかなきゃならないわけでございまして、都道府県等々、育成をいただく、また確保をいただいていかなきゃいけないわけであります。

 

 ここがまず動かないと、そもそもサービスの利用計画自体もできませんし、定着、また地域への移行支援というものも動いていかないわけでありますから、まず、ここの人材育成というものをしっかり進めていっていただかなきゃいけない。厚生労働省もしっかり御支援をさせていただきたいというふうに思います。

 

 そして、一方で、今おっしゃられました地域障害者職業センター等々で、ジョブコーチという方々がそれぞれ出張っていっていただきまして、それぞれの企業等々で、もちろん精神障害者も含めて障害者の方々、それと企業側と両方ともに、しっかりと定着支援というものを進めていただくような、いろいろな、ある意味、環境整備の助言というものをしていただかなきゃいけないわけであります。

 

 先般、私もある企業へお邪魔いたしまして、障害者の方々がどのような形で現場で御活躍をいただいておるかというのを、また悩み事もお聞かせいただいたわけであります。

 

 やはり全体として、企業で働く方々、それは障害者の方々だけじゃありません、一般の方々、健常者の方々、こういう方々もしっかりと意識を持って、極端に気を使う必要はないんですけれども、ちょっとこの部分を少し手伝えば十二分にその能力を発揮いただける方々ばかりでございますので、ちょっとした気遣いというものが、また障害者の方々にとってみれば、働きよい、そういう職場になるわけでございます。

 

 そんなことを助言いただくのがジョブコーチであるわけでございますから、ジョブコーチの方々に関しましても育成をしていかなきゃならぬわけでありまして、これは、厚生労働省が指定をした民間の機関でありますとか、高齢・障害・求職者雇用支援機構、こういうところでしっかりと育成をしていくわけでございまして、そのような部分でも、我々、何とか人材育成という部分に力を入れてまいりたいというふうに思っております。

 

 いずれにいたしましても、今後ともいろいろな御指導をいただければありがたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに人材育成は、未来への投資、また、障害を持たれている方の未来への希望だと思っています。どうか、田村大臣のお力で何とかまたこういった障害者福祉が大きく前進しますように心より期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。

 

 ありがとうございました。