第189回国会 厚生労働委員会 第33号

医療法の一部を改正する法律案(内閣提出第六八号)

○渡辺委員長 次に、輿水恵一君。

 

○輿水委員 公明党の輿水恵一でございます。

 

 本日は、質問の機会をお与えいただきまして、ありがとうございます。

 

 医療法の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきます。

 

 本法案は、地域における医療介護の総合確保法、いわゆるプログラム法にのっとり、法案が提出されたものでございます。本改正案では、先ほど来ございましたように、地域における効率的かつ効果的な医療提供体制の確保に向けて、新たに、医療機関相互の連携による機能の分担及び連携を進めながらの地域医療連携推進法人の認定制度を創設することが一つ、またもう一つは、医療法人の経営の透明性の確保とガバナンスの強化などを進める、そういった二つの大きな論点があるわけでございます。

 

 初めに、この地域医療連携推進法人に関しましてまず伺わせていただきます。

 

 この地域医療連携推進法人制度の創設の一つの目的が、まさに、地域の医療機関同士が互いの役割分担を明確にしながら、そして連携をしていくことによって、切れ目のない医療を効率的かつ効果的に地域住民に提供する体制を整備することであると認識をしております。

 

 現在、都道府県において地域医療構想の策定を進め、患者の容体に合わせて高度急性期、急性期、そして回復期、慢性期の医療が適切に提供できる体制の整備に取り組んでいるところであると思います。ここで、特に、高度急性期や急性期が大きく膨れ上がってしまっている現状の中にあって、回復期病床、そのバランスをどのようにとっていくのか、これが各現場での大きな課題であると考えております。

 

 本改正案では、地域医療連携推進法人の設立により、病床特例等も活用して、一般病床や療養病床などの病床を、法人内の医療機関で、地域の基準病床に縛られずに移転することが可能となり、また診療科の統廃合も可能となります。私は、地域医療構想を実現する一つの手段としてこの法人の設立は大変有効であると考えているんですけれども、そこで大臣に質問をさせていただきます。

 

 この地域医療連携推進法人内の病院間で、病床の移転や診療科の統廃合など、需要に応じた医療提供体制を整える上でどのような手続が必要なのか、また、高度急性期病床を回復期病床に転換するなど、病院の機能を再編する際の利害調整はどのように進められると考えているのか、できる限り具体的にお答え願えますでしょうか。

 

 よろしくお願いいたします。

 

○塩崎国務大臣 地域医療連携推進法人の参加法人の病院同士の間で、病床の融通とか診療科の統廃合などを行う際の手続が発生する可能性があるわけですが、事前に参加法人間で病床融通等の方針を十分に調整を行っておくということ、それから地域医療連携推進法人、参加法人のそれぞれの社員総会等で意思決定を行って、病床の融通の場合には都道府県の許可を得るといったものになると思うわけであります。

 

 今の制度でいきますと、二次医療圏の中で特定の病院が病床をふやすということは認められないわけでありますけれども、今回、グループの中で、ふえるところもありますけれども減るところがあってネットでチャラということであれば、これは認められるということになるのが新しい今回の制度を活用することによって出るメリットであるわけでありますので、今申し上げたような手続をとることでそれが可能になり得るということなので、今までよりもはるかにフレキシブルな病床の機能分化、今おっしゃったようなことができるということです。

 

 また、病院の機能を再編する際には、十分に参加法人間の調整を行うことが必要であって、あわせて、医者それから看護師の再配置、医療機器の共同利用、カルテの共有、それから共同研修、資金の貸し付けなど、グループ内の経営資源の有効活用を行うことも利害調整の一助になり、これがセットで初めて、病床をグループの中で、例えばこちらは百ふやすけれども別な病院で百減らすのでこれでオーケーということになれば、今までのように、どこでもやはり過剰なところはふやしちゃいけないということになっていますが、それがネットでチャラであればできるということになるので、それをきっちりと組織内で、新しいグループの中で調整ができるようにし、もちろん県とも調整をするということだと思います。

 

○輿水委員 ありがとうございます。

 

 まさに病床の機能分化、どうやって利害調整をしていくのかということで、病床がフレキシブルに、またいろいろ動かせることは今よくわかりまして、その上で、資金の貸し付け等、あと医療機器の共同利用という形で、どこでどういった機器を導入してそれをどう使うかということでその利害調整もできるのかなと。

 

 その上で、もう一つ、今お話がありましたとおり、医師や看護師の法人内での派遣、法人内ですけれどもそれぞれの医師や看護師がそれぞれの医療機関に属している、しかし、その中でも違う医療機関に派遣をすることによって、そこの医療機関の負担のある程度を軽減しながら医療行為ができるような、そういった結構フレキシブルな形でのいろいろなやり方を法人内でよく相談をして合意をとっていく、そのやり方で調整がつく、そういうふうに捉えたいと思うんですが、それでよろしいんでしょうか。うなずいていただいておりますので、ありがとうございます。

 

 では、そういう形で、私も、やはり調整をどうやっていくのか非常に難しい、そこをしっかり話し合いの中で進められるということは確認できましたので、これが病院の機能分化と連携の一つの手段として有効に活用されることを期待したいと思います。ありがとうございます。

 

 続きまして、地域包括ケアシステム構築における地域医療連携推進法人の活用について確認をさせていただきたいと思います。

 

 この法人は、地域の病院、診療所などの医療法人、場合によっては介護事業所などの非営利法人を含め、それを代表する職員が社員としてそこに参画をしてくる、そして、法人として統一的な役割分担と連携のあり方を決定しながら、一人一人の医療や生活の安心を守るきめ細かいサービスを地域住民に提供をする。この法人の活用に関して、これはまさに、住みなれた地域で、地域住民に対して安心な住まいを確保しながら、切れ目のない医療、介護、生活支援サービスを提供する、地域包括ケアシステムの多職種連携の一つのモデルにもなるかな、このように考えるわけでございます。

 

 この地域医療連携推進法人と、また、法人の出資による関連事業の展開も考えられるわけで、このことにより、医療保険や介護保険だけでは賄い切れない多様なサービスの提供なども含め、食生活も含めた健康の維持管理また生活習慣病の予防、そして緊急の入院から、リハビリ、在宅医療、また、みとり、そこまで切れ目のない生活支援が提供できる、そういった体制がつくられるのではないかと期待されるわけでございます。

 

 ここで、私も現場を歩いていて、非常に大事なことは、幾らそういう仕組みをつくっても、受ける地域住民がそこにどうつながるか、またそれをどう判断して求めていくのか、こういったことが大きな課題になっているんだと思います。まさに、日ごろから地域住民に、さまざまな相談を受けながら、あるいは情報を提供しながら、また状況を把握して適切なサービスを促す環境の整備というものがあわせてできないと、幾ら団体をつくっても、システムをつくっても、それが住民にきちっと伝わって、そしてうまくつながってこなければだめなんだと。

 

 そこで質問なんですけれども、常日ごろから地域住民に寄り添い、交流を図りながら、一人一人の健康管理などを進めたり、支援が必要になったときに適切なサービスに迅速につなげる相談支援事業の展開、これは地域包括ケアシステムの構築のためにも、地域医療連携推進法人の設立にあわせて積極的に、そういったものもしっかりと整えるように支援するべきだ、このように考えますが、見解をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○二川政府参考人 先生ただいま御指摘のように、健康管理から診療あるいは在宅療養、みとりまで、切れ目ないサービスを提供するということが重要になってくるわけでございます。

 

 この地域医療連携推進法人におきましては、医療事業を行う非営利法人のみならず、介護事業を行う非営利法人も参加できるというふうになっておるわけでございまして、そういった意味で、さまざまな相談への対応あるいは健康診断も行えるということでございますので、医療保険とか介護保険とかそういった内容に縛られずに、さまざまな相談を行っていくことが可能な仕組みだというふうに私どもは考えているところでございます。

 

 こういった仕組みが円滑に機能していくためには、地域住民の方と、地域医療連携推進法人あるいはその参加法人、そういったところが相談に乗れるような関係をふだんから築いていくといったことが重要であるというふうに考えられるところでございまして、この法律が成立いたしましたならば、施行に向けた制度の周知を行う際には、御指摘の点も十分踏まえて対応してまいりたいというふうに考えておるところでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 これは今、地域包括ケアシステムという観点で確認をさせていただいたんですけれども、まさに、高齢者だけではなくて難病の方とか、あるいは障害のある方なんかも、いろいろな形で包括的な相談を受けながらきちっとした医療につなげたり、また生活支援サービスをしっかりと提供できるような、そういった仕組みづくりというのが今後大事になるのかなと。私は、まさに地域包括コンシェルジュ、そういう形の、そういったサービスが現場に根づくことによって、その住民がより安心してさまざまなサービスを受けられる、そういった環境になるのかなというふうに思っております。

 

 続きまして、この地域医療連携推進法人へのケアマネの配置、そういう観点でお伺いいたします。

 

 ここで、個人個人の介護サービスのプランを設定するケアマネさんについて、現在は、主に一つの法人に所属して、比較的、法人内の事業を中心にプランを立てる傾向があるとも言われておりますが、今回の地域医療連携推進法人へケアマネさんを配置することによって、サービス利用者にとって幅広い事業者の選択肢の中でより適切なサービスが受けられる、そういったメリットがあるのではないかというふうに感じるわけですけれども、その点についての見解を伺います。

 

○三浦政府参考人 地域医療連携推進法人におきましては、医療機関を開設する法人に加えて、介護事業などを実施する非営利法人が参加することも認められることとなっております。介護支援専門員、いわゆるケアマネジャーを配置する居宅介護支援事業を運営することも可能であると考えております。

 

 ケアマネジャーは、利用者の状況に応じて適切な居宅介護サービス計画を作成する際には、公正中立性の観点から、計画にサービスを位置づけるに当たって、地域のさまざまな法人、事業者が提供する介護サービスの中から検討することになると考えております。

 

 地域医療連携推進法人の参加法人に属するケアマネジャーにつきましては、各参加法人が提供する介護サービスをよく把握していると考えられます。計画の策定に当たっては、これらのサービスも選択肢として幅広く地域の介護サービスを検討できるメリットが生まれることもあると考えております。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 まさに地域包括ケアシステム、病院完結型から地域完結型、そういう形で今目指していると思うんです。

 

 病院完結型というのは、どちらかというと、我々地域の生活者、なかなか医療だとか介護の知識がない中で、病院にお任せしていけば全て病院で見ていただける、そういった病院完結型から、今度、地域完結になると、自分でさまざまなサービスを選択して、そして家族と連携をとりながら、また地域のサービスと連携をとって、どうやって自分の家族を自分たちで守っていくのか、どちらかというと自己判断が必要になってくる。

 

 しかし、地域住民はそこまで情報もなければ知識もない可能性があるし、ましてや核家族になったときに相談する相手もいないケースがある中で、幅広い形での相談を受けてくれて、そしてその相談に対してさまざまな情報を提供して、安心して地域で、現場で、医療と介護が切れ目なく受けられる、そういった体制づくり、これがなければ、幾らシステムをつくっても現場ではなかなか活用できないのではないか、このように感じるわけで、その点ぜひしっかりと、その辺を視野に入れながら推進をしていただければと思いますので、よろしくお願いをいたします。

 

 それでは、地域医療連携推進法人の活用のあり方については今確認をさせていただいたんですけれども、一方、地域医療機関の法人への参画は強制されるものではなく、地域の医療機関の個々の考えを尊重している、それは当然のことであると思います。

 

 例えば、広い地域からの患者を受け入れている専門性の高い病院や、個別の方針に沿って業務を続けたい診療所など、地域医療連携推進法人に参画しない医療機関もあると思います。

 

 この地域医療連携推進法人に参画しない地域内の診療所などが不当に不利益をこうむることはないと考えておりますが、その上で、地域医療連携推進法人は、地域の医療機関等の参画のあり方によっては地域の医療や介護サービスを統括するような場合もあるのではないか。また、医薬品や医療・介護用品の共同購入など、出資法人において多額の取引が生じることもあり、一つ一つの連携や事業が適切に進められることが必要であると考えます。

 

 そこで、本法案においては、新法人の運営のあり方に対して、地域医療連携推進評議会を設置し、地域医療連携推進法人の事業運営等については評議会からの意見を尊重するとしております。この地域医療連携推進評議会の構成員はどのようになるのか、また、評議会においてはどのような観点からの監視が求められていると考えるのか、お聞かせください。

 

 さらにもう一つ、済みません、評議会とは別に、許可・監督者である都道府県は新法人の運営にどのように関与していくのかもあわせてお聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

 

    〔委員長退席、高鳥委員長代理着席〕

 

○永岡副大臣 輿水委員にお答えいたします。

 

 先生おっしゃいますように、地域医療連携推進法人の運営に当たりましては、法人内に地域関係者で構成いたします評議会を設置いたしまして、法人の業務の評価を行うことなど法人運営に地域関係者の意見を反映する仕組みを設けております。

 

 この評議会は、地域の中の医療または介護を受ける立場にある方、そして医師会など診療に関する学識経験者の団体の方、そして学識経験を有する方などによりまして構成をされております。法人に対します意見具申ですとか、あとは、評価の実施といった役目も果たしていただこうということになっております。

 

 先ほどの先生の、知事ですね、監督権限のあります都道府県の知事が、地域の推進法人につきまして、非営利性が確保されていること、地域医療構想と整合性がとれていること、それから地域医療連携推進法人に参加をする希望のある者が不当に参加を拒まれるなど、社員の資格の得喪に関して不当に差別的な扱いをしていないことなどについて確認するとともに、また、必要に応じて報告徴収、それから立入検査などもできる仕組みを設けております。

 

 適切に運用したいと考えておる次第でございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 この地域医療連携推進法人、適切に活用されて、地域の医療、また、そういったさまざまな介護等が地域住民の方にとってしっかり適切に提供できるように、そういう期待をしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 

 それでは、医療法人の経営の透明性の確保に関して質問をさせていただきたいと思います。

 

 先ほどの井坂委員の質問ともかぶるところもあるかと思いますが、確認の意味で質問させていただきたいと思います。

 

 地域住民にとって、病気になったときに受け入れてもらえる病院が近くにあることは非常に大切なことであります。その病院には、健全な経営のもと、安定的に医療を提供し続けることが求められておるわけでございます。地域におけるかけがえのない施設である病院の経営状態を公認会計士が適切にチェックし公告することは、病院の存続の安定を担保する意味で大切なことであると考えるわけでございます。

 

 そこで、本法案において、一定規模以上の医療法人について公認会計士による外部監査を義務づけることとなっておりますが、この一定規模とは具体的にどのような目安で定められるのか、また、対象となる医療法人の数はどの程度になると考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。

 

○二川政府参考人 今回の法案の内容で、外部監査等を義務づける一定規模以上の医療法人、これは具体的には厚生労働省令で今後定めるということになるわけでございますけれども、債権者保護の観点から、負債額といったことも一つの基準になろうかと思いますし、医療サービスの提供量の観点から、事業収益額ということも一つの観点になろうかと考えております。そういった点から検討していくことを考えているところでございます。

 

 具体的な負債額あるいは事業収益額につきましては、小規模医療法人の負担といったことにも配慮する必要があるものというふうに考えているところでございます。

 

 現在のところ、負債百億円以上の医療法人については外部監査の導入が望ましいというふうに通知をしておるところでございますけれども、例えば、税法上の取り扱いが医療法人と同じになっております株式会社あるいは一般社団法人では、負債額は二百億円以上、こういうふうになっておるわけでございます。

 

 また一方、公益社団、財団法人では、負債五十億円以上、こういうふうになってございますし、社会福祉法人につきましては、審議会におきまして、収益十億円以上または負債額二十億円以上とすることが適当だ、こういった提言が行われているということも承知をしております。ただ、これらの法人につきましては、医療法人と比べまして公益性が特に高く、また非課税法人とされているということにも留意が必要だろうというふうに考えているところでございます。

 

 具体的には今後の検討になるわけでございますけれども、それからまた、医療機関の経営実態により違いがありますので一概には言えませんけれども、仮に年間五十億円程度の収入、負債といったことを想定いたしますと、一般的には大病院とされます病床数三百程度の病院が該当するものというふうに認識をしておりまして、病床数三百以上の病院は約五百七十ほどございますので、医療法人開設の病院のおよそ一割程度が該当するものと考えてございます。

 

 具体的には、外部監査等の対象法人につきましては、今後、小規模医療法人の負担あるいは他法人との整合性等を考慮いたしまして、総合的に検討してまいりたいと考えておるところでございます。

 

    〔高鳥委員長代理退席、委員長着席〕

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 そしてもう一つ、役員と特殊な関係にある事業者との取引の状況報告書についても確認をさせていただきたいと思います。

 

 確認の意味で、役員と特殊な関係というのはどのような関係を示すのか、どのような内容の報告を求めるのか、また、適正な取引が行われているかどうかの判断基準はどうなるのか、不正があったときの罰則はどのようになっているのか、お聞かせ願えますでしょうか。よろしくお願いいたします。

 

○二川政府参考人 今回の医療法改正法案におきまして、メディカルサービス法人を含めまして、いわゆる医療法人の役員と特殊の関係のある事業者の取引につきましては、毎年度、一定の様式に沿って、都道府県知事に届け出をしていただくといったことを盛り込んでおるわけでございます。

 

 報告の対象となる事業者の基準でございますけれども、事業者の役員と医療法人の役員が親族関係にあるといったことが一つの基準になると考えておりますし、また、事業者と医療法人の取引額の絶対額が多い、あるいは取引額について医療法人の事業費に占める割合が高い、そういったようなことが基準になるものというふうに考えておりまして、具体的なところにつきましては今後検討してまいりたいと考えております。

 

 また、報告内容につきましては、事業者の名称、所在地、医療法人と事業者との関係、取引内容、金額等を報告いただくことを検討しておるところでございます。

 

 また、報告された内容につきましては、その取引内容が市場価格と比較して相当高額である場合には、現行の医療法で禁止している実質的な配当に該当する場合があり得るということでございまして、この場合には都道府県知事の指導監督の対象となりますし、また、法人の理事等につきましては、二十万円以下の過料でございますけれども、罰則規定の対象にもなり得るということでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 確認なんですけれども、親族の事業者とのある程度大きな規模の取引があったとしても、適正な価格、そういった取引であれば問題がないと考えていいのか、よろしくお願いいたします。

 

○二川政府参考人 一定の関係のある法人との取引については、全て都道府県の方に報告はいただくわけでございますけれども、その取引の全てが違法であるとかそういったものではございませんで、そういった報告を端緒にして都道府県の方が監督をしていく、こういった仕組みを想定しているわけでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございます。

 

 もう一つ聞かせていただきますが、社会医療法人の認定についてお伺いをいたします。

 

 社会医療法人の認定については、厚生省の省令で定める基準に適合することが必要であるというふうにされておりますが、今回の改正は、二つの県にまたがる、県境で事業を展開する医療法人では、一方の県内の事業所で基準を満たしていて、一方では満たしていないケースがある場合に、一方の県で基準を満たしていれば、別の県の施設も社会医療法人として認められるようになる、こういう改正であると思います。

 

 そこで、この社会医療法人の認定において、主にどのような基準があり、どのようなケースにおいて今回の改正が必要になるのか、具体的に事例をお聞かせ願えますでしょうか。

 

○二川政府参考人 社会医療法人は、救急医療あるいは災害時における医療など、いわゆる不採算な医療等々、公益性の高い医療を行う場合に、医療法人の中から一定の要件を満たす場合に都道府県知事が認定をする、こういった仕組みのものでございます。

 

 社会医療法人の認定の要件の具体といったところで申し上げますと、救急医療について申し上げますと、夜間、休日の救急自動車等による搬送件数が年間七百五十件以上、こういうふうに具体的な要件が定まっているものでございます。それとあわせまして、役員につきましては、親族等の関係者が三分の一を超えていない、こういった要件もございます。

 

 そういった中にありまして、親族要件ではなくて、医療の事業の方の要件でございますけれども、救急医療等の事業のそういった基準については、現在の法律におきましては、一つの都道府県内で医療機関を経営しているだけであれば、もちろんそれでその基準を満たせばいいわけですけれども、二県で医療経営をやっているといった場合には、そのどちらの県でも、今申し上げましたような、救急搬送件数が七百五十件以上といったことを満たすことが必要だということが現在の法律の定めでございます。

 

 今回の改正におきましては、県境をまたいで、病院は片方にあるけれども、片方は診療所しかない、こういうような場合には、片方の診療所しかないような県におきましては、先ほど申し上げましたような救急搬送件数の件数を満たすということが現実には困難でございますので、そういったようなケースにつきましても、社会医療法人としての使命は果たしているわけでございますので、そういった診療所につきましても、隣接の県でやっている場合に、十分な連携が図られて一体的な運営が行われているといったような場合におきましては、社会医療法人の認定要件を満たすものというふうな扱いをできるようにしようといった内容のものでございます。

 

○輿水委員 どうもありがとうございました。

 

 今回の改正により、地域医療連携推進法人、これが適切に機能して、地域医療のしっかりとした連携、また適切な医療を住民に提供できる体制の整備が進むことを期待申し上げます。

 

 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。