「強く美しい心」の追求

 中国の周総理夫人の鄧穎超先生が上海のある盲学校を訪問したとき、「皆さんは、目は見えなくとも、『美しい心』を持っています。・・・自分の手で素晴らしい世界を創造するのです。」と生徒を心から慈しみ励ましたというエピソードに深く感銘した。

 「美しい心」また「強い心」こそ、この世の中で最高の宝であり、最大の希望であることを改めて認識させられた。人間の尊厳、生命の尊厳を踏みにじる虚偽や不正に対して怒りを持ち、万人の幸福のために戦う、「強く美しい心」ほど尊いものはない。

 中国の文豪魯迅は、「“仕方ない”と諦めて、敗北に目をつむってはいけない!」、「“あいつよりはましだ”と嘯(うそぶ)いて、自分をごまかしてはいけない!」、そして「いかなる厳しい環境にあっても、心まで縛られてはならない!」と叫びつづけ、一人ひとりの偉大な心を呼び覚ました。

 幸福への原点は、自分の心にあることを忘れずに、他人の言うことを鵜呑みにすることなく、真実を追求しながら、大勢になびくことなく、大胆に声を出し、金剛不壊の「強く美しい心」を生涯追い求めて行きたい。